【仲良き事は】幽霊と暮らしてる【美しき哉】別館
382:739◆Al9ki804zA 10/09(日) 18:02 uj0yN5gH0AA

寒すぎて石油ストーブを出して、ふと思い出した。

一人暮らしを再開して初めての冬が論外過ぎる寒さで石油ストーブの必要性を痛感し、次の夏に季節外商品として安値をで購入した。
そして、いざ冬を迎えようとしていた晩秋、灯油を購入して帰路についていた途中、ふと思い出した。しだらの大元が木だったこと。

「(山神とか樹林霊とかの類に火気っていいんか? まぁ、ダメでも使うが)」
結局、思い出したところで何も変わらないので、それ以上深く考えなかったが。


そして帰宅して灯油の詰まったタンクを何とはなしに床に置いたら、
しだらが、
緩 ん だ お 花 畑 オ ー ラ を 漂 わ せ て 灯 油 タ ン  ク に 頬 擦 り し て い た 。

その様相にヤツへのn回目なドン引きしたが、
そもそも、ヤツはニンゲンに与する土着神なのだから火などアタリマエであり、出自を考えれば山火事など自然サイクルの一環でしかない。っていうか、なんだったらコイツ、ジブンの一部を燃料だのなんだのとして喜んでホモサピエンスに差し出していたヤツだったわ。

「(に、しても、キメェ)」
尚もお花畑オーラを漂わせるヤツにシンプルな感想を改めて抱き直し、私は灯油タンクを火気の無い場所へと収納した。


なお、その年に初めてストーブを点けたら、しだらが前をぶん取ってしゃがんで両手を前に翳していた。
おい、おい、土着神よ、をい。


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