送り火
159 [sage]08/07/15(火) 23:25:59 ID:DvAXeqNv0
トーンダウンの感は否めないけど、実話の小話を。
数年前のお盆の最終日、夕方に家の庭先で送り火を焚いていた。うちは本家。祖父母の位牌を預かっているので、それなりに律儀な儀式をする。
家族総出で仏さんを見送った後、火の始末を頼まれた私は1人で庭に残った。宵の闇が迫る中、なんとなく水をかけて消してしまうのもためらわれたので、自然消化するのを待つ。
すべてが灰になり、もういいだろうとバケツの水をぶちまけて玄関に入ろうとしたところ。

表の未舗装の通りを、ジャリ、ジャリ、ジャリ…と歩く音がする。もちろん姿はない。
祖母ちゃんだな、と、これもなんとなく思った。音が女性的だったからさ。
それとね、祖母ちゃんはそそっかしい人間だったんだ。その足音は家に向かってきてた。送りと迎えを間違えたんだろうねw

身内の霊は怖くないな。
祖母ちゃんが帰って来てるはずだと確信して、それから毎日仏壇の前で話しかけてた私の行動は、家族には怖かったかもしれないが 汗
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