深夜の電話
610 08/12/22(月) 21:51:20 ID:XD8UvmXzO
深夜に電話が鳴った
受話器を取ったN君の耳に聞こえたのは
「もしもし、わたしリカちゃん、今○○駅に着いたの」
ガチャンと電話が切れた
○○駅とはN君の自宅からの最寄り駅だ
そして3分後にまた電話が鳴った
「今、○○書店の前にいるの」ガチャン!
○○書店はすぐそこの本屋だ、ヨボヨボのばぁ様が経営してる店
そして1分後、また電話が鳴った
「今、家の前にいるの」ガチャン!
612 08/12/22(月) 22:28:28 ID:XD8UvmXzO
あれ?この話、怖い話かなんかで読んだことあるぞ
確かこの後、もう来てるよという声が後ろから聞こえるんだ…N君は素早く後ろを振り返った
そこには壁にぶら下がったドラえもんの人形があった
N君が自分でぶら下げたのだから間違いない
突然、ドラえもん人形が揺れたかと思うと、まるで人間のクチのように人形のクチが蠢いて言った
「もう来てるよ、後ろを見てごらん」
N君は針にタコ糸を通すやいなや、電光石火の流れ星よろしく
ドラえもんのクチをジグザグに縫うとクルッと回転させて後ろ向きにした
なんだ、お前だったのか、ビックリたまげた門佐ぇ門だよ、全くもうッ!
あとお前の名前はリカじゃなくてドラえもんなッ!
そしてN君は静かに電気を消すと布団の中へ戻った
まるで失われた睡眠を取り戻すかのように

完。
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