金縛りと猫


298 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2008/10/06(月) 16:50:15 ID:pc6paJBx0
笑えるかどうか分からんけど投下。
 
去年の夏、生まれて初めて金縛りにあった。
 
真夜中なんだけど、寝てたらいきなり寝返りが打てなくなって、なんだ?って思ってたら何か重い鉄板みたいなものに胸から腹をぎゅーっと押さえつけられているような感覚がした。
正直パニクった。
今まで幽霊っぽいものは見たことなくて(聞いたことはあるけど)霊感とか全然ないし、怖い話は好きだが自分が遭遇するのは別物で、とにかくこれは錯覚だ。
疲れているから起こる金縛りで幽霊とか関係ない!だいたい二十歳までに会わなかったらあと一生会わないって言うじゃん、だからこれ別物ー!って必死に考えてたんだよ。

でも胸の上の鉄板(仮)は重さを増すばかりでいっこうに消えてくれない。
そのうちむちゃくちゃ息苦しくなってきた。呼吸しようにも肺と気道を力一杯押さえつけられている感じで、満足に出来ない。
こりゃやばいなと思って必死に手足を動かそうとしたんだけど、両腕両足共にぴくりともしやがらねぇ。
唯一動くのは瞼くらいなんだが、正直目を開けたくなかった。
だって目を開けた先に顔面ぐちゃぐちゃのお化けとかいたら絶対トラウマになる。
ガキの頃ドリフの幽霊コントでマジ泣き&チビった経験があるくらいだから、とにかくそう言うのは見たくない。
だからずっと力込めて目をつぶっていたんだが、どうもそれじゃ埒があかない。
相変わらず胸は苦しいし、息はできないし、とにかくこのままじゃだめだ。どうにかしないと。ええい、ままよ!とばかりに目を開けたらその先に、なんか黒っぽいものがうずくまっていた。
  
299 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2008/10/06(月) 16:52:04 ID:pc6paJBx0
……ぬこだった。
うちで何匹か飼っているうちの一匹、胸の上で箱座りして寝てやがった。

お前かー!と思った矢先に金縛りがとけて、俺は胸の上でピスーピスー寝息立てているぬこをひっつかんで横に移動させた。
どうも動きづらいと思っていたら、布団代わりにかけていたタオルケットの上にもぬこがいて、文鎮の役割をしていたらしい。
胸の上で寝ていたのを合わせて三匹。足下から順々にそっくりの虎雉模様と大きさの奴らが、丸まって寝ている。
ちょwwwおまっwwwこっちが窒息の恐怖と戦ってたってのにすんごい平和そうに寝てんじゃねぇよwww
タオルケットばさばさしても顔も上げないとかwwwwww飼い主の俺涙目wwwwwwwwwww
なんつーのか拍子抜けして、自分も寝ようとまた目を閉じたんだけど、そこであることに気がついた。
 
うちでは確かにぬこを複数頭飼っている。
ただ、虎雉模様は二匹しかいなくて、後は全部白猫なんだ。
夜中のことだから戸締まりはきちっとしててどこかから入り込んだって事も考えづらいし、近所に白黒や七三分け斑はいても虎雉はいない。
んじゃ、この三匹目は誰なんだ?っていうか、どれがいないはずの三匹目なんだ?
そう考えたらまた怖くなって、目を開けられなくなった。
結局三匹目の正体は分からないまま、気がついたら朝になっていた。
隣に寝ていた猫は二匹になっていた。

今考えたら、あの三匹目は昔飼ってた奴だったのかなー。
昔飼ってた奴も、なんか寝てたらよく上に乗っかってきたからなー。
実は今年も来るかなと密かに期待してたんだけど、結局来なかったwwwwww
来たら写真撮ってやろうと待ち構えてたのにwwwwww
金縛りはもう二度と勘弁だけど、あの団子三兄弟ばりに見事に三匹丸まってる姿はもう一度見たいと思う。

なんか、長文スマン。
  
303 名前:本当にあった怖い名無し[sage] 投稿日:2008/10/06(月) 18:43:02 ID:+Cxzzl/Q0
>>298-299
乙!笑えるっつーよりほのぼのっつー感じだね。
  

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