襖の先


752 名前:名無しの霊体験[] 投稿日:2016/03/07(月) 11:50:07.73 ID:uOPqVXA1O
暇人なので、昔親戚の家に行った話でもする。

我が家は色々な事情から、親戚とは関わりを余り持っていない。
色々な事情の例:不仲・縁切り。
父方親戚と初めて会ったのは祖父の葬式だったし。
今回の話は、母方の親戚の話。
夏休みに祖父と母と兄の4人で、確か曾祖父の家に行った。
「お祖父ちゃんのお父さんの家に今から行くからね」
ということだったから、曾祖父だと思う。
畑を耕す機械に交代で乗って、山の中を下ったり登ったり下ったりして着いた。
着いた家というか、屋敷。立派な門と庭、広い家。
挨拶を済ませ、中に入れて貰うと仏壇のある一部屋に通された。赤ちゃんから小学生まで六人そこにいた。
大人の話が済むまで出ては行けないということだった。
小学生等も親戚ということだったが、一緒に遊ぶこともなく。兄はゲーム機で一人で遊んでいるし暇だった。
暇で、初めて見た仏壇の鐘を鳴らしまくって親戚の子(らしい)から止められた。
青色の光が回転してる提灯を見ているのに飽きている頃、廊下と部屋を隔てている襖が微かに開いた。
小学生ぐらいの赤い着物を着た子(綺麗なおかっぱ)が、こちらを見てそのまま廊下を歩いて行こうとしたので
「そっち行ったら怒られるよ!」
と慌てて廊下に自分も出て言ったが、既に居なかった。
居ないのを確認した時に話し合いが、ちょうど終わり廊下に居た私は怒られた。解せぬ。
見てなかったと兄も怒られ、兄から更に怒られた。
帰る時に9人目の女の子の話をしたら、母から
「それを見たこと言わないようにね」
と言われた。
二度と、その家には行っていない。
 

コメントを読む
外伝8 次の話
Series Menu (1列) (表)
外伝8 Menu (1列) (表)
1列メニュー Top

名前:
コメント(空白なら拍手のみになります)

 送信