怪談:妖しい物の話と研究


トップ ■掲示板に戻る■ 全部 1- 最新50
【仲良き事は】幽霊と暮らしてる【美しき哉】別館
1 :小林 ◆GHnVMpjfQA :2011/01/22(土) 00:19:54
★このスレは幽霊さんと仲良く暮らしている人や、なにごともなく一緒に生活している人のためのスレです。
 いきさつや日々の出来事を綴ったり、同じ境遇の人どうしの情報交換などを趣旨とします。
 霊能力者の方や理解ある方などのアドバイスも大歓迎!
 実況スレではありませんが、たまには実況もいいかも。

★お願い
・とりあえず、確実に一緒にいるのであれば、見える見えないは問いません。
・老若男女、守護霊さん浮遊霊さんの別も不問です。
・単独スレをたてられるようなエピソードがたくさんある方はそうしてください。
・当事者の方は、毎日ではなくとも、できるだけ幽霊さんのことを書き込んでいただくと、読む人間は喜びます。
・男女間の仲に嫉妬したり幽霊さんに萌えたりするものけっこうですが行き過ぎないように。
・基本的に、当事者以外の方は、どんな形でも支援をしましょう。
・当事者の方は、原則、コテハン付けやトリップ付けを推奨します。

★ 厳 重 注 意
・幽霊と暮らしているのはデリケートな状態です。思いやりの無いレスは遠慮して下さい。
・幽霊がいるいないの真贋論争はご法度です。ほかでどぞー。
・呪ったり祟ったり襲ったりする怖い幽霊の場合は、ほかにスレッドを立ててやって下さい。
・煽りレスや荒らしは管理人が削除するので無視すべし。
・ただし、明らかな釣りにはツッコミが入ることを覚悟してください。

282 :739 ◆Al9ki804zA:2021/03/21(日) 11:25:43.97 ID:1bkkuQ1x0
オマケ


その翌日に別のスーパーに行ったときに遣使さんが豆乳のアロエヨーグルトに興味を僅かに示して。
「(買いましょうか?)」と伺ってみたところ、
無表情ながらも、少し遠慮気味に、おずおずと、

割引されてないけどいいのか?

と。



…………まぁ、おれが普段から食品系は値引きシールが貼られたモノばかり買っているのは認めるが、が、が、
とはいえ、そんな細かい気遣いしなくていいんだよ(ジブンの貧乏性に付き合わせているようでコッチがカナしくなる)、とちょっと泣きたくなったんだ。

283 :739 ◆Al9ki804zA:2021/03/21(日) 11:27:29.56 ID:1bkkuQ1x0
勿論定価で買って、今度は食べ切りに成功されました。
よかった。


――――

284 :739 ◆Al9ki804zA:2021/03/21(日) 12:30:20.91 ID:1bkkuQ1x0

なんでもない晩バンザイしたかっただけなのに、の話


今勤めている会社の休みは週休二日制なので、
同週中「どこに」休みが二日(或いは月として規定量)分入るのか、まぁまぁわかり難い。

そしてその時は何にもない平日二連休で、ものの見事に何もしないまま二連休を終えようとしていた夜八時。

しかし、このまま二連休を終えてもなんか面白くなかったので、
チャリかっ飛ばしてコンビニより遠い場所にある24時間スーパーに行って、赤ワインとロールケーキを買ったんだ。ソッチが安いから。


帰宅して、赤ワインを開けて、一人と一柱で始める酒盛りパーリィ。互いにウェイウェイして楽しんでて。

ただ、愉快な気分になりすぎて、チェイサーもないまま安い赤ワイン一本を10分足らずで空けてしまったため、
入浴中に排水溝に付け合せのロールケーキ諸共リバースするという失態。
付き合ってたしだらもしだらで、大元が山林霊だか樹林霊だかのせいで、元よりアルコールに弱く、
浴槽に半身を垂れ伏した状態でグロッキー。

それでもなんとか風呂を済ませて布団に入るものの、アルコールの悪酔いで呻き声を上げる、一人と一柱。

眠りに落ちて暫くし。ふと口元に匙が当てられてるようなような気がして、反射的に口を開くと乳酸菌系飲料の味が広がって、思わず飲み込んだ。

なんだと思ったら、遣使さんが枕元に座ってて、無表情ながらもどこか呆れたようにコッチを見て、次はしだらの口元に匙を傾けていたんだ。

同社寺目上の一柱が人間と酒で潰れていたのを見かねて、介抱に来てくれたようだった。
そのまま交互に飲ませ続けて、暫くして用が済んだのか、静かに消えていった。
非常に申し訳が立たない。

悪酔いしたままの業務にはなったが、遣使さんのお陰か支障もなくその日が終わった。
非常に申し訳が立たない。


取り敢えず、
「なんでもない日をなんとかしたくて酒盛りに走る」のは辞めようと思ったし、
「酒はほどほどに飲んでチェイサー等の対策もする」のを心掛けようと思ったし、
「アルコールの悪酔い対策には乳酸菌系」という知識は会社飲み会でとても助かったんだ。

今はコロナ禍だから、
もう飲み会の前後でビオフェルミンをラムネの如くバリボリ食べることもなくなったけどね。
でも、感謝。


――――

285 :739 ◆Al9ki804zA:2021/03/21(日) 15:21:13.71 ID:1bkkuQ1x0

『忌部』さんについて


長くて豊かな白い髪に、整った面立ち、育ちの良さが伺える柔和な表情。な、男性。
イケメンかよ。
生前は『神』扱いされて死を迎えたが、実際には塚で眠っているだけだったので『神』としては未熟過ぎる、
のを自分で理解しているため、自ら方々に教えを請うて、力量ある『神』になるべく修行・勉強・研鑽中。
見た目がイケメンなら姿勢までイケメンかよ。

元々は、一地方にのみ群発するローカル神社が一社の忌部塚に眠っていたひとりか、ソレをベースにした細胞群体ならぬ霊魂群体か。
とはいえ彼自身が本当に『忌部氏』かどうかは同定が不可能なので、結局は『便宜上呼称』でしかない。
(しかし「〜かどうかの同定は不可能」とそんなコト言ったら他の連中もソウであり全て『便宜上呼称』で終了する)

なお、当該『一地方』自体はそこそこに旧い歴史があり、弥生時代の遺跡やら古墳跡やら城跡やらあったりするレベルで、
同地方を開拓してきたのは『忌部氏』だということに間違いはないらしい。

286 :739 ◆Al9ki804zA:2021/03/21(日) 15:22:07.66 ID:1bkkuQ1x0
――以下ちょっと長くなる読まなくても今後エピソードに差し支えのないハナシ――


その『ローカル神社が一社(かつ式内社の有力候補)』は、当時「破れ社」と言ってもおかしくないぐらいのボロ具合で鈴も賽銭箱もなく手水は腐敗、社殿自体に神もナニも棲みついていなかったのだが、境内の小さな稲荷社には小さな白い山犬の精が棲みついていたらしい。
そんな折、急に足繁く通い始めた人間がいて、その人間は疲れきった様子で稲荷社に身を潜ませると暫しぼーっとしては、札を賽銭箱がないため像の隙間に捻じ込んで帰っていった。
続くそんな行動に精たちは、自分たちが神として求められているのかもしれない(そんなつもりは全くなかった)、でも棲みついているだけだから「神」としての力量など持っておらずこの小さい社すら扱えない(寧ろ静かな暮らしの邪魔して申し訳がない)、モノをもらった以上は返さねばならない(ショバ使用料として捻じ込んだだけの金にそこまで思い入れて欲しくなかった)、と考え始めて。
そして思案した結果が、ジブンたちが「神」を出来ないのならば、代わりに「神」が出来そうな存在を捜そう(イロイロ参ってたとはいえ当時の霊感もへったくれもなかったおれよ、ほんとナニさせてくれてんだ)、というもの。
ソレが、忌部塚に眠ってて、過去に『神(或いは人柱)』として死を迎えた、『忌部』さんだった。

招致されたのが小さな境内稲荷社だったため本殿はガラ空きのまま(後に埋まることになるのだがソレについては別の機会に)だが、力量としては未熟ながらも一応は『神』として収まったためか、その神社は急速に復旧・復興していくこととなる。荒れ果てていた社殿は修復され手水も水が流れ始めるようになり、鈴も鈴緒も賽銭箱も実装され、果てには「地域で一番高い場所にある神社!!」と銘打たれたため参拝客の足も多くなった。

しかし、かつて訪れていた人間が復興の時間に立ち会うことはなく、
イロイロ知ったのは、就職→厄介な体質への変化→なんやかんや離職と経たあとで、
訪れていた当時から数年後のことになるんだ。

――――

287 :739 ◆Al9ki804zA:2021/03/21(日) 22:33:07.23 ID:1bkkuQ1x0

祝詞の話


それは姉が不妊治療で妊娠したは良いものの切迫流産で病院に半年ほど入院していたときのこと。

私は当時ニートをしていたため、暇潰しの一環で姉のところへちょくちょく見舞いをしてたんだ。

そんなある日、予約していた民俗学や脳神経に生理学の本を取りに行こうと図書館へ行ったのだが、
館内を歩いていて、ふと視界に入ったのは、各祝詞が一大集結しているらしいやたらに分厚い本。
題名こそ覚えていないが背表紙に『禁帯』があったので、手に取って近場のイスに座って目次を眺めていたんだ。

「(すんげぇな、こんなどうでもいいことにまで祝詞があるのか)」だの、
「(っていうか、今の神道って、明治維新時に日本を統一国家にさせよう一環で作り上げられた謂わば『明治神道』だろ?今の神社作法だって殆ど明治時代に作られたモノだし、そもそも信仰体系で言うなら日本は神仏習合で民間レベルならしだらがいい例のフリーダムさだったワケだし。神社で禰宜さんが唱えるなら察してはくれそうだが、パンピーがナニもないトコでコレを唱えたところで実際にかみさまたち動いてくれるのか?プラセボどまりじゃね?知識としては十二分に面白いけど)」だの、取り留めないことを考えながら眺め続けていたら、
ふと『妊娠・出産の祝詞』なるものを発見。

288 :739 ◆Al9ki804zA:2021/03/21(日) 22:34:19.80 ID:1bkkuQ1x0

ぺらりとページを捲ると、そこには祝詞こそ書いてあったが、神様の名前は非記載で『当該社の神』とあるだけ。
「(なるほど。ココに使う神社、或いは信仰している神の名前を挿入して、唱えるワケか)」
と、ひとり得心し、姉への思いやり2割、好奇心8割で早速唱えようとしたが、ふと思いとどまる。
どのかみさまの名前を借りるべきか。

「(妊娠出産って言ったらサクヤヒメだよなぁ・・・でもこの前しだらのKVの件でサクヤヒメにはお世話になったからこんな好奇心に付き合わせてしまうのは非常に申し訳が立たない)」

と、考えた結果、そうだ、しだらにしよう、と。

「(別にいいよね、アイツなら。投獄されていた神社名での『――明神』として用いれば。一応間違ってはいないワケだし)」
と、内心だけでその祝詞を唱えてみたんだ。


そしたら、

289 :739 ◆Al9ki804zA:2021/03/21(日) 22:35:16.73 ID:1bkkuQ1x0

どこからともなく必殺仕事人のBGMが耳の中に流れ出し、意識の一角が急に暗くなりだす。
そして暗くなった一角にはなんだかよくわからない大木が突如として出現し、
その後方からしだらが、やけに高い下駄を履いて火のついた二本の蝋燭を白い鉢巻で頭に巻きつけ、口には太長い釘を銜え、右手に金槌、左手に藁人形を携えて血走った眼で現れて。

唖然呆然とするおれを全く気に掛けずに、
意図はわかるが意味がわかならない大木へと近づくと、
徐に藁人形を大木に押しつけると、口に銜えていた釘を外して、
藁人形に、金槌で、釘を思いっきり打ち付けて叩き込み始めた。

『死ねぇえぇエえェええ!! 胎の赤子に仇なすもの全て死ねぇえェエエえぇ!!!!』

思いっ切り丑の刻参りスタイル。

290 :739 ◆Al9ki804zA:2021/03/21(日) 22:36:06.70 ID:1bkkuQ1x0

他にもっと遣り方はなかったのか、とか、
わざわざ応える必要もなかったんじゃね? とか、
そもそも丑の刻参りって他者にミられたら呪詛返し食らってアウトじゃね? とか、
つかどっから必殺仕事人のBGMを知ったんだよ、とか。

つまり一言に集約すると、おまえナニやってんの!!? で、

いつの間にか『儀式』は終了して暗くなってた意識の一角はナニも無くなっていた。
が、矢鱈疲れてしまった私はそれ以上に祝詞の本を読み進める気も失ってしまい、
もう、好奇心で祝詞を読むのは辞めようと、心の底から思ったんだ。

祝詞の発動代償:アイツの不意打ち行動発想に付き合う気力と体力

それは、とても、とても重い代償なんだ。

291 :739 ◆Al9ki804zA:2021/03/21(日) 22:37:32.01 ID:1bkkuQ1x0

余談

結果的には早産(それでもギリギリまでもたせていた)で赤ん坊は専用集中治療室に入ったものの、
生後ゼロ日で口に挿入されていた酸素チューブを自ら引っこ抜くという荒業を成し遂げ、
ベテラン看護師さんや助産師さん方を驚愕させるという伝説を打ち立てました。
体は弱くても胆力はn人前の赤ん坊。

そして今ではどこにでもいる立派なクソガキへと成長しました。

現代の医療技術は素晴らしいし、ソレを享受できるのはもっと素晴らしい。

知己の日系ブラジル人は「医者に行って風邪薬を処方されたら三日間昏睡したから二度と医者に行かない」と。
彼女の住まいはサンパウロなので決して田舎ではないはずなのだが、
ソレを聞いて「何故未だに呪術医が存在するのか」がよくわかりました。

地域が鄙びて医療を受けられない、だけではなく、
そもそも「医療技術(と使う人間)が全くアテにならない」という、ね。

292 :739 ◆Al9ki804zA:2021/03/21(日) 22:38:26.71 ID:1bkkuQ1x0

オマケ


コレを書こうと思ってから就業中でも帰路でもアレコレ考えていたのだが、
「(っていうか、アイツまがりなりにも『神』なんだから、しだら(向こうでは、はぐれもの、という意らしい)って呼ばないで『――明神』ってキチンと呼ぶようにしたほうが、)」
と、考えていたら、

カオの右半分の表皮が急に麻痺り出して、
バリバリと罅割れるような錯覚に襲われたあとで、ぶわっと粟立つようなカンカクに陥って。

どうやら、しだらが反射的に『さぶいぼ』を出した、ようだった。


おまい、そんなにおれに『かみさま』扱いされるのがイヤなのかよ、知ってたけど。
だって、おまいが最初おれにKV(カミバイオレンス)していた理由っていうのが、
“ナニをしてもツいた人間がジブンに怯え切って何度も何度も逃げようとしたり諦めさせようとしたことに憤慨して”だもんなぁ。
おまい、コレほんと未だにふざけんな、だよなぁ。
いくら『感』が発生して五年半弱経過して多少の整理はつけられていたとしても、
旧神クラスの土着神の重圧感(敵意も悪意も害意も無いとしても)なんて、出自も育ちもパンピーな心身には毒過ぎるだろ。
たとえるなら“野生のグリズリーにじゃれつかれる恐怖”だぞ。
コレで一体どうしたらのか「距離が詰められる」と思い込めるのか説明して欲しいわぁ。

ハァ。


――――

293 :739 ◆Al9ki804zA:2021/04/23(金) 23:24:23.24 ID:gaK0rW+90
三輪明神は鶏肉がお好き、な話


いや、鶏肉だけじゃなくて卵寿司や中華団子にも、そもそも中型スーパーの広めな惣菜コーナーで色めきたったけど。
じゃなくて。


とある日の退勤後のこと。
そのときは厚すぎる曇天で、予報では夕方以降が雨で、実際いつ雨が降り出してもおかしくない状況だったんだ。
会社帰りには大体買い物をするのだが、基本のアシが自転車であるため、途中で雨が降ったら結構困ることに。

なので、その日は買い物せず、自転車に乗ったらまっすぐに家に帰ろうと思ったんだ。冷蔵庫に納豆が二連残っていたからそれで凌ごうと思って。

そして駅の駐輪場から出て、付近の安全確認をして、さあ帰ろうと自転車に跨って漕ぎ始めたら、


三輪明神が、どこか、少し、残念がって寂しそうに、云ってきた。

294 :739 ◆Al9ki804zA:2021/04/23(金) 23:25:17.18 ID:gaK0rW+90



『今日は・・・とりパはせぬのか・・・?』

・・・どこからそんな単語用法を学んだのか、ちょっと、問い詰めたい気分になったんだ。

295 :739 ◆Al9ki804zA:2021/04/23(金) 23:27:10.15 ID:gaK0rW+90

それはそうとして。
確かに、付近数日はほぼ鶏胸肉食だった。だが、それは単に、おれの業務内容が肉体労働に近いものがあるから筋肉修復のためにコスパの良い鶏胸肉をチョイスし続けていただけであって、決して「セルフぼっち鶏胸肉パーティ」とかではないんだ。
そして何より、今にも降り出しそうな空を目の当たりにしては、そもそも買い物に行こうという気が失せているんだ。

なので、こう返したんだ。
「(じゃあ、天気をもたせてくれますか?雨降ったら買い物そのものが出来ないので)」
冗談7割くらいで。

296 :739 ◆Al9ki804zA:2021/04/23(金) 23:29:31.89 ID:gaK0rW+90

そしたら、三輪明神の気配に、すこーしだけいやーなカンジの愉悦が滲んだかと思ったら、気配自体も希薄になり、


厚かった雲が、急に薄くなった。

297 :739 ◆Al9ki804zA:2021/04/23(金) 23:32:24.44 ID:gaK0rW+90

その光景に思わず「()」な曖昧スマイルになってしまい、
仕方なく、しょうがなく、自転車を走らせてスーパーに向かって、鶏胸肉とキャンベル缶のミネストローネを買い、さっさと引き上げたんだ。
そして、マンションの駐輪場に自転車を止めている最中に雨が降り出してきたのは、なんかもうオヤクソクが過ぎるんだ。

298 :739 ◆Al9ki804zA:2021/04/23(金) 23:34:11.94 ID:gaK0rW+90

そして、そんな二ヶ月くらい前の出来事を思い出したきっかけは、今日の夕食。

半額だった鶏胸小間肉をキャンベル缶のクラムチャウダーに脳死投入していたら、三輪明神が急に気配を強めてキて。
なんだと思ったら、どこから取り出したのか木製の匙が入った木製の椀を両手で持って、鍋のスープを見てて、コッチを見て。

・・・完成したスープを先ずはジブン用のボウルによそって、ソレを椀に重ねてサーブするジブンのお人よしさ具合に、たまーに辟易する。喜色の滲んだ気配で「まぁいいか」と思ってしまうから、尚更に。

299 :739 ◆Al9ki804zA:2021/04/23(金) 23:35:18.21 ID:gaK0rW+90


それにしても、神さまは鶏肉が好きなのか?風日祈宮の神使さんもかつ屋のフェア丼(ささみカツとから揚げの合い盛り)を無心で食べてたし。
でも、あの弁天さまは豚肉が割りと好きだし、しだらに至っては『豚は家畜じゃないから食わないでくれ!』と最初の頃に謎理論を持ち出してきておきながら、材料知らないワケないだろうに当初からソーセージやハンバーグに豚カツが大好きという。

結局は個々神の好き好みなだけですか、そうですか。


――――

300 :739 ◆Al9ki804zA:2021/04/23(金) 23:44:55.31 ID:gaK0rW+90

日々が日々だから、
「エピソードが・・・エピソードが多い・・・!!」状態。
遭っては忘れる繰り返しです。

301 :739 ◆Al9ki804zA:2021/05/03(月) 23:25:00.47 ID:SK7h1zH60

今日の早い夕食は近所の焼肉屋に食べに行こうと決めて、開店まで時間があったので買い物をしにいったんだ。
基本的にGWはKW(家事ウィーク)。冬物衣料や冬物寝具の洗濯・収納に夏物系の準備だので、コロナがあろうがなかろうが家と近所で終わるのが毎年のことなんだ。

そして、
洗濯→(掃除・食事)→干し→洗濯→(撮り溜め番組消化)→干し→洗濯→(撮り溜め番組消化)→干し→(撮り溜め番組消化)→取り込み→収納、と実質洗濯物だけで一日半終わって、ようやく衣料系の買い物に取り掛かれたのが連休二日目の今日のこと。ぼっち暮らしなんてそんなもんだ。


目当てものを買って、さぁ焼肉屋に行って鱈腹肉を食うぞと意気揚々と出ようとしたら、ふととあるポスターに意識が吸い込まれるように視線を持って行かれたんだ。


〜〜活力満点! とろ玉フェア期間限定〜〜


半月前に食べたソレのポスターだったんだ。

302 :739 ◆Al9ki804zA:2021/05/03(月) 23:25:45.43 ID:SK7h1zH60


「(コレ前に食ったヤツじゃん)」
とか思っていたら、ふーとしだらの気配を覚えて、あー、と。

ヤツがコレを食いたいのか。


「(んでだよ。前に食ったし、何より今はアソコの焼肉屋に行くって決めてんだし。アタシのアタマの舌も向こうなんだけど?)」
しかし、ヤツはヤツで引き下がらない。気配を強めて情念で、とろ玉牛肉ぶっかけの美味さをアピールまでし始める。
「(いやいやいや? 確かにコレ美味しいけど? でも、今は焼肉の舌とアタマになっちゃって、)」
と、反論してたら、アタマと舌がとろ玉牛肉ぶっかけへとシフトし始めて、焼肉への欲が消えていって、


「(Damn!!)」

腹癒せに内心でだけ吐き捨てて、フードコートに向かったんだ。
Damn!!

303 :739 ◆Al9ki804zA:2021/05/03(月) 23:26:17.36 ID:SK7h1zH60

そしてフードコートに辿り着き、はなまるうどんに近づいたら、先ほど見かけたポスターとは違うものが立て掛けてあったんだ。
一瞥だけで終わろうとしたのだが、書かれてる内容に思わずビシッと一瞬硬直した。

〜〜期間限定 お値段そのまま肉祭り今だけ牛肉1.5倍増量!〜〜


し だ ら お ま え ほ ん と お ぼ え と け よ 。

304 :739 ◆Al9ki804zA:2021/05/03(月) 23:26:58.59 ID:SK7h1zH60


そして座席座席が離れすぎているテーブルを一席取って、サイドも付けて、購入。
席に戻って食べ始めたら、

野菜とメーンと鶏からあげをしだらが、
半熟玉子天を三輪明神と風日祈宮のオーナーさんが堪能していくという、なんだかなぁという心境での食事。
向こうが喜んでいるのなら何より、と、言えれば良いのだが、
裏を返せば「連中のいいように使われている」ということでしかなく、

メニュー自体が美味しいのがせめてもの慰めだったんだ。


にくおいしい()


――――

305 :739 ◆Al9ki804zA:2021/05/04(火) 00:03:00.82 ID:4fBiPCOT0
どうでもいいんだが、前の鶏肉を書き込んだ日の寝入り端にしだらに胸を柳包丁らしきもので逆刃のめった刺しにされたんだ。
癇癪の理由が「おれというものがありながらアイツ(のエピソード書き込み)を優先させた」というもの。


なんでいちいちそう対抗意識を持つかなぁああぁあ。
お前確か数年前にミネショで買った乙女鉱山の水晶標本にもブツブツ言い聞かせていなかったか? パワスト(先に言っておくが私は非傾倒者)を『あんな石コロよりも俺のほうがずっと』と云っておきながら「石コロ」相手にブツブツ云うってマウント取りだよな???


でなくともオメーはイロイロ多すぎて「手がつけられない」んだって。

デパ地下ケーキ店のショウウィンドウに張り付いて涎垂らしたり、
見舞い品の洋ナシにwktkしてたら腐敗してたことがわかってリアル膝から崩れ落ち床に手つきしたり、
イケメンゴリラを見たあとで『マジ、もう、ムリ』と限界オタクのようなこと云って極まった感をハグでおれへの発散させて骨が軋む音がした、
とか。


勘弁してくれ。

306 :739 ◆Al9ki804zA:2021/05/05(水) 19:51:54.84 ID:0mJ8dAg+0

『疲れた? 大丈夫? おっぱい揉む?』な話


それはもう一ヶ月ほど前で、仕事量に対して期日がエグすぎた週の最終日の帰りのこと。

明日はやっと日曜日で休めると思いながら、心身クタクタでふらふら歩いてた。
したら、女体化したしだらがFだかGだかの胸をヒトのアタマの上でふよふよと軽く乗せてきて。

「(一体なんなんだよ)」とか思いながらも、相手をする気力もなく無視してしてたんだ。

そして、ようやっと乗り込めて座席につけて重いアタマを車窓に預けて、ナニも考えられずぼーっとしていた。
ら、アタマにそこそこ質量があってやわらかいモノが、頭の上にどかりと乗っかって。


ソレがしだらの胸だと認識する間もなく、耳に降ってきたのは、

『疲れた? 大丈夫? おっぱい揉む?』


そして、尚もたゆんたゆんとヒトの頭上で胸を乗せて揺らし遊ぶ、一応旧神クラスの、神。

だからお前は遣使さんから『塵』看做しされる(>>280-281)んだろうが。

307 :739 ◆Al9ki804zA:2021/05/05(水) 19:52:56.65 ID:0mJ8dAg+0


シゴトの疲れが吹き飛ぶぐらいの呆れに襲われたおれに、しだらは面白くなさそうな気配を滲ませると、おれの頭から胸を外して揺らし遊んだまま、云った。

『つまんねー。アイツなんて、顔を真っ赤して慌てふためいたのによ』
と、胸を生やしたままふんぞり返る、これでも神。

「(だからお前は遣使さんから『塵』看做しされ、って、ちょっと待て、なにそれうらやまアタシだって見たかったんだけど!!?)」
無表情系イケメンが顔を赤くして慌てふためくって見たさしかない!!

ソッチの驚きと羨ましさが勝ってしまい、肝心の、
「おまえソレどこから覚えてきたんだ???」を訊けずに今に至る。

ホント連中、どっからそんな知識を得るんだ???


――――

308 :739 ◆Al9ki804zA:2021/05/19(水) 16:58:18.30 ID:ZpY3qkcE0


しだらは紅茶が好きである。紅茶に限らず、茶が。

茶の中で、カレルチャペックというメーカーがあって。
一瞥表面パッケージは女子受けしそうなソレでしかないのだが、
最初見たときパック越しから覚える違和感ままに裏面を見て、絶句。
茶葉自体どころか茶園の紹介から入って当該茶に合う食のススメ(炭酸煎餅はまだ「わかる」がコンテチーズってなんだよソレでその存在初めて知ったわ)、トドメは各種飲み方の指南書きまで。ガチ過ぎる。つか字ぃ細けェ。
そして、パッケージイラストに茶園交渉からのテイスティングをオーナーがやっているという八面六臂。
更に養命酒とだったりコナンとだったりコラボ商品も展開。
今更ながら、このメーカー一体なんなんだ。

閑話休題。


そのメーカーの茶をしだらも好きで、
ふと業務中に欲しくなって淹れて飲み頃になったらどこからともなく憔悴し切ったしだらが現れて。
「あー」と思いながらしだらに出来上がったアールグレイを差し出したら、しだらはソレを一口飲んで、近くのリースグリーンの鉢に何やら吐き戻して、そしてまた一口飲んで鉢に吐き戻して、それで落ち着いたのか息を吐くとそのまま茶をぐびぐび飲んで、どっかに消えた。
完全な給水(茶)スポット扱いにされてるな、と、思いながらジブンも飲んだ。美味い。


それぐらいにヤツも好きなのだが、このメーカーの商品、中々に「手に入らなかった」んだ。
都会への野暮用ついでに寄れる範囲にあるかわいいもの系セレクトショップで、ワンチャン見つかるかどうか。見つかったとしても品数は厳しい。
直販店へも行けなくはないのだが、そのために最寄の店まで片道一時間半と相応の費用を払うのも、なんだかなぁ、と。だったら流石に通販するし、しかし通販はジブンにセーブがキかないので基本しない。都会へ野暮用ついでにいくついでで充分。結局は『嗜好品』だから。
そう、中々に「手に入らなかった」んだ。

309 :739 ◆Al9ki804zA:2021/05/19(水) 16:59:20.91 ID:ZpY3qkcE0


少し前の念願の休みのとき、買出しすべく愛車に乗って商業施設に赴いたんだ。
そして普段ならば素通りするだけのかわいい系セレクトショップで、ナニやら知った気配を覚えて、
何気なく立ち止まってカオを向ければ、カレルチャペックの5パックセット。しかも手作り感満載の包装。

「!!?」
驚きのあまり思わず他の5パックセットを手に取ってまじまじと見てしまい、特に飲んだことのないモノが入っている5パックセットを持ってレジに行ったんだ。

そして、レジで。
おれ「このメーカー好きなので嬉しいです」
と、言ったら。
店員「私もです!!あと、向こうにもっとありますよ」
と、返されて。
驚きのままに店員の手の方向を見れば、カレルチャペックの大量の種類がバラ売り状態で行儀よく整列されていて。
どうやら正面にあった手作り感満載の5パックセットは、店員手ずからのソレだったようだ。
コレぜったい最近新しい店員(或いは店長)が入って、職権濫用で入荷させたんだろ。わたしはくわしいんだ。

驚きと喜びのままに先ほどの5パックセットを戻して、バラ売りから飲みたい物をウハウハ状態で選んでいたんだが、

『買うな』

しだらからの、ストップ。

310 :739 ◆Al9ki804zA:2021/05/19(水) 16:59:54.12 ID:ZpY3qkcE0


これには軽くびっくり。
カレルチャペックはコイツがかなり好きな部類に入るはずなのに、ソレを止めるとは。
「(え、だって折角こんなにあるんだぞ。買わないでなんて、)」
しかし、しだらは更に念を押す。買うな、と。

その譲らなさそうな様相に、おれは不服の念を思いっきり表しながら、店員さんに申し訳のなさを覚えながらその場は諦めた。
そこそこ前の桜木町ミネラルとコナン映画ついでに友人と中華街で中国茶を結構買って、最後の店でしだらストップ(ラプサンスーチョンベースのブレンド茶よまた今度)が入ったので、買い過ぎ注意の念、

かと思っていたときもありました。


ほどなく入った次の休みでなんとはなしに入ったソコのセレクトショップ。

そしたら最前面に、前回は見なかった今夏の新商品がずらりと陳列。


しだらよ、お前、ホント安定だよな。


テンションが今ひとつ上がり切らないまま、水出しでも美味しい茶をメーンにレジに持っていった。
当然、しだらからの邪魔も入らなかった。

そしてやっぱり、茶は全部うまかった。
カレルアイス&ホットやべぇ。


――――

311 :739 ◆Al9ki804zA:2021/06/17(木) 22:29:33.74 ID:UGQ/9EQF0

『警戒された話』


しだらがツいてから最初の晩秋だったと思う。

ある休日に、母と姉夫婦一家とでショッピング街で買い物をしていたときのこと。
色々な店を見て回り、ちょっと休憩しようという流れになって、ショッピング街にある百貨店の上層階の軽食店に入ったんだ。
座って足を休めて、注文した飲み物を飲んで。
そうしたら不意に深い眠気を覚えて、母と姉達に「眠いから軽く寝るわ」と言って、目を閉じた。
恐らく、歩き回り続けて疲れたのだろうと、そう、思って。

そして浅い入眠に入ったのだが、カラダは眠っていてアタマは起きている状態になり、意識の限りに広がるのは闇の空間。
怪訝に思いながらも「(いざとなったら無理矢理覚醒すればいっか)」と闇の空間の中を進んでいった。
そうしていくと、不意に、ジブンから遠ざかった気配を知って振り向けば、そこにはしだらが中空で拳をナニかに叩きつけながらコチラを聞こえない声で呼び続けて、取り残されていた。
ナニかは良くわからないが、どうやら透明な壁に阻まれていたらしい。ヤツだけが。

ますます怪訝さを覚えるも、先のほうにジブンたち以外の気配があることに気付いて、ヤツを置いてそのまま進んだ。ヤツのことなら、どうせあとで追いつくだろうと。コチラがどれほど離れようと引き剥がそうとしても他の連中の干渉にされようとも、悪霊顔負けの執念で追い続けるコイツなら。

そうして進んでほどなくすると、周囲の闇の空間よりも更に濃い闇、漆黒の色をした二つ尾の山犬が、目の前にいた。

その山犬は漆黒の毛並みより更に深い黒い眼をコチラに向け、警戒、不審、苛立ち、の念を露骨に醸し出して、ただ伝えてくる。

――何しに来た

312 :739 ◆Al9ki804zA:2021/06/17(木) 22:33:24.58 ID:UGQ/9EQF0

その問いかけに、おれ。
「(えーナニしに来たと云われても、ここショッピング街だから『ショッピング』以外にナニがあるっていうの。つか、呼んだのそっちじゃね?だのに、なして『何しに来た』云われなあかんのよ)」
と、思ってソレを伝えてみれども向こうが警戒を解く気配など皆無が過ぎて、

「(あー、まー。『ショッピング』しに来たように思えないから、わざわざココに呼んでんだよなぁ。つか、本当に『ショッピング』以外の何物でもないんだけど、一体どーすりゃ、)」
と、思い返しながら少し困ってふと思い出す。昔読んだ読み切りマンガを。超能力SFで、テレパシーだけでは信用がならないと不審を露にする相手に対して主人公が取った行動は。
「(確か『心を見せ』ればいんだっけ)」
しだらが勝手にしょっちゅうヒトの心どころか精神や魂の奥までダイブするので、見せ方はなんとなくはわかる。
が、
「(ナマ情報だから加工のしようもないし。でも、情報が雑多過ぎて大変な気も・・・ってそんなのコッチの知ったことじゃないか。仕掛けてきたの、向こうだし)」
ダイブすると『数多く』の『本心や本音』が「雑多に転がっている」ため、流石に「優先順位」まではわからず潜っておきながらコチラに順序を問うこと当時しばしば。

そして黒い山犬に心を提示、もとい読み取り権限の開放をした。

313 :739 ◆Al9ki804zA:2021/06/17(木) 22:35:02.92 ID:UGQ/9EQF0

すると、黒い山犬は今一つ腑に落ちなさそうな気配を呈するものの、流石に無加工情報をジブン都合で見ておきながら食い下がるという野暮な真似はしなかった。
そうして周囲から闇が引いて山犬の姿も気配もなくなり、ふとした瞬間には寝入る前の軽食店のテーブルについたままで、母と姉一家は雑談したままだった。
そこに同じく加わり、何事もなく退店して解散し、私は友人たちとの飲みの約束のため母と家に戻らず飲み場所の最寄り駅へと向かった。

そして時間つぶしのために、最寄り駅のカフェでひとり寛いでいて、
思い出すのは先ほどの不可解な出来事。

「(あそこにショッピング以外の目的なんぞないのに、なして警戒されなあかんのよ)」
と、くさくさした気分ながらも、思い返したのはしだらとの引き離し。
なんであんなことをする必要があったのか。
「(あの山犬の目的は飽くまで、アタシ、なのはわかったが、こちらとらパンピーでしかないぞ。そのパンピーがヤツと共にいたら、なんか厄介とか面倒なことでもあったのか?)」
と、甘いカフェオレで糖分摂取して、思い至ったのは。

「・・・ひょっとして、アタシ、本当に警戒されていた?」

しだらは「ニンゲンが好き過ぎて過干渉のやらかし常習者」のために「神不在の社に『社と云う装置を稼動させるための装置』として投獄されていた」という前歴持ちである。
そしてソレを、結果的にとはいえ、投獄状態を解除してしまったのは、私。

更に、その投獄の神社は、いた百貨店から徒歩30分あれば着く、百年ほど前ならばゆうに徒歩圏内の場所。
あの山犬がその百貨店住まいならば知らない線のほうが薄いだろうし、その百貨店を守っているならば、

想ったニンゲンのためならばナニをも厭わない旧くからの神と、そんな神を開放して連れ歩くニンゲン。
その『ニンゲン』が本気で望めば、或いは、

ジブンがパンピー過ぎてソレまで考えたこともなかったが、周囲がどんなメでコッチを見ているのかを改めて考えたら、
一瞬だけ、一髪よりも短い時間だったが、確かにゾッとした。

314 :739 ◆Al9ki804zA:2021/06/17(木) 22:36:59.30 ID:UGQ/9EQF0

が、
「ま、パンピーはパンピーでしかないから、期待されたとこでナニもねぇわな」
と、思い直し、改めて甘いカフェオレを啜って始まるまでの時間を潰した。


そしてソレからかなり経ってもう一度、今度は姉夫婦と共にその百貨店へ赴いた際、目的もなくなんとはなしに最上階まで登ったのだが、そこでやっと知った。
その百貨店には屋上社寺があり、その社寺には『豊川稲荷大明神』に関連した云われがあるとのこと。

ということは、アレはとても真面目な神遣さん(昔に周囲が火の海になっても祀っていたその百貨店は無事だったという)であり、だとしたら確かにしだらのようなヤツは、そもそもが「気に食わない」相手でしかないよなーと。

とはいえ、アレは少なくとも『狐』ではない、狐の尻尾はああじゃないし、顔つきも違う。ヤマイヌのほうが近い。
そもそも、豊川稲荷の元はダーキニーであり、当柱のアレは『ジャッカル』であり、そのジャッカルを狐扱いするのはどっちにも失礼だよなーと。
狐が全部稲荷(伏見稲荷のそもそもならば秦氏による稲荷山を用いた祖霊信仰で『狐』は後世の後付けだし)だと思っていなければ、稲荷が全部狐だと思ってもないし、思えるわけもない。

『狐スキン使ってりゃ、ニンゲン勝手にびびってくれて楽勝www』

って、向こうが舐めているのを知っているなら尚更に。

315 :739 ◆Al9ki804zA:2021/06/17(木) 22:39:50.57 ID:UGQ/9EQF0

余談『警戒されはしたが、の話』


今から数年ほど前の年末のこと。ゲーム仲間の頼みでゲームイベントのボランティアスタッフをやって欲しいと頼まれ、引き受け、向かった当日のこと。
目的地の最寄り駅とは呼べはしないが、徒歩で充分向かえるくらいの駅で、降りた。
そこは、かつて長らく路線の『始終』だった駅だが、他線との乗り入れでそうではなくなってしまった駅だった。

そして、幼いころからその路線を使っていた身として、その『最後の駅』に対して憧憬の念を抱いており、しかし、どこか勿体なさもあって、そこまで乗ることは全くなく、イベントボランティアを機会として初めて駅に降りることができた。なお、しだらの神社はその駅の一つ前で、コチラはしょっちゅう乗降してはいるのだが、コレは単に路線乗り換えでなんだ。

駅の名前は、その一帯で有名な社寺のソレ。ようやく、この期に参拝することができた。
天気こそあいにくの雨だが、小降り程度のためそれほどのことじゃない。

さぁ、いったんの目的地へ向かうぞ、と意気込んで歩いていたのだが、
かなり近いところまで来て、ふとカオに違和感を覚えて、ふと立ち止まる。

何やら、薄すぎて視認できないベールのようなものが垂れ下がっていて、ソレが顔に掛かったような感触だった。

その妙すぎる感覚に小首を傾げる、と、

――ふん、『(しだらが投獄されていた社寺名)』とこの小娘か

316 :739 ◆Al9ki804zA:2021/06/17(木) 22:40:25.04 ID:UGQ/9EQF0

妙齢の女性の声が聞こえたかと思うと顔を覆っていたような違和感は消え去った、とはいえ少し呆然。
「(え、アレが所謂『結界』なの? つか、そんなの実在してたの?)」
と、フィクションでしかないと思っていたモノに軽く驚きながら、
「(アタシ、もう来年30なんだけど!?『小娘』はキツいでしょ『小娘』わ!)」
と、子供扱いされたことに軽く憤慨しつつも連中の存在時間を考えたら、間違ってはいないと溜飲を下げ、
「(つか、ヤツんとこのってナニ!!? アタシあそこの氏子でも崇敬者でもないんですけど???)」
と、勝手に括られたことに立腹しつつも、向こうからしたらそんなどうでもいいことにいつまでも足を止めるワケにもいかず。

参拝するぞと中に入り、かなり近代化されていることに、幼い頃の憧憬にヒビが入る音を聞きながらも、センサー式ハイテク手水で手を洗っていると、不意に周囲が明るくなって、なんとはなしに顔を上げて、
びしり、と、カラダが音を立てて固まった。

小雨ながらもしっかりとした冬の曇天、だった筈だのに、
社寺周辺の上空だけが青く広がり、白い太陽光が内部を明るく満たし、雲が消える前に落ちた小さな雨粒がきらきらと差し込んだ太陽光を受けて輝き出す。

局所が過ぎる天気雨

その『出迎え』方に、私は、ただ、ただ、
ジブンの眼が死んでいくのを、感じ取ることしかできなかったんだ。

――――

317 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/01(木) 21:55:28.49 ID:S4Jn+cGo0

『家付きカー付きババ抜き』の発想で選ぶのは確かにアリだけれども、な話


月初の朝礼で一つ年下の先輩女性社員の正式な結婚報告が発表されて、ふと思い出したこと。


飽くまで『今は昔』でしかないのだが、私は異性から結構好意を寄せられるほうだった。
しかし、「愛と好意は各暴力の免罪符」という考えがあるのと、
そもそも他者への興味関心が薄いため、寄せられた好意に浮かれて付き合っても恋愛感情自体に三日で飽き、一週間で相手へのケアがめんどくさくなるもがんばるもめんどくささが勝り、一ヶ月で自然消滅か先方病み化という結果に終わるので、流石に「こらー、あかんわ」となって、先方からソウイウ気配を察知したら距離を取って先に自然消滅を計っていた。
飽くまで『今は昔』だが。

そんな『昔』のこと。今の体質を負ってから数年経過していたときのこと。
当時よくつるんでいたゲーム仲間で「行ける人間でネズミー行こうぜ!」とネズミー大好き者が発案し、割と日数は早かったが、そこそこの人数が集まった。
そのメンツの殆どは互いに軽口叩き合える同士なのだが、一人だけ『私』には確実な地雷人間がいた。しかも、肌と直感で私に好意を抱いていることがわかったので、尚更に警戒対象だった。

とはいえ、
「(こんなそこそこの人数いるんだから変なことは起こらんし、起きんでしょ。変に動こうものなら周囲のからの止めが入ってソッチが『注意人物』確定扱いされてジブンの立場悪くなるんだから、流石にそこまでバカでもないだろ。まぁ、そんなバカだったら周囲にソウだと周知されるから、アタシは構わんけどな)」
と考えてフツーにアトラクションや歓談を楽しむことにした。

しだら?
ヤツはテーマパークの話が持ち上がった瞬間からバイブス()上げまくって入園と同時にどっか行ったよ。
それはさておき。

318 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/01(木) 21:57:27.75 ID:S4Jn+cGo0

ネズミー大好き者のガイドの下、ファストパスを取っていって効率的に巡っていった。
ビッグサンダー、スプラッシュ、ホーンテッド、他。
そんなこんなで楽しんでいたのだが、なんか様子が妙だった。
メンツの何人かが私と距離を置いており、その空いた距離に件の地雷人間が入ってきてる。

思い違いか?と考えてそれとなく距離を調節していみると、メンツの何人かがソレに合わせて同じように調節してきて、開いた距離にやっぱり地雷人間が入ってきた。

ピンときた。
コレはヤツに相談かナニかを持ちかけられて立てられた『企画』なのだと。発案から程なく(半月もなかった)実行「できた」のは、明確な目的があったから。
「(あんたらコイツが地雷人間わかってないからそんなことできるんだぞ)」と内心でちょっとカチンとキたものの、わからないものはわからないのだからしょうがないし、何より相談を持ちかけたら動きたくなるのが人情というもの。つか、ネズミーは楽しい。それが一番大事。

先ほど置いてみた距離とメンツとの動き方で、全員が全員グルというわけでもなく、純粋に楽しみにきた人間もいることがわかり、その人間を主な歓談相手とした。これなら、地雷人間に“お前に興味はねーんだよ”と見せることができるし、企画者たちにも“わたし、コイツ、ヤなんで”と知らせることができる。
そしてソレが功を奏したのか、徐々に地雷人間が焦りを見せ、全く関係のない話題を振って逆に周囲を白けさせたり(発案者がソイツに少し離れた場所で「その話題は今に相応しくない」と注意したのが見えたし聞こえた)、夕方過ぎた頃に「なんでぼくを避けるんですか!!」と、周囲がいるにも関わらず面と向かっての大声。これにはメンツが驚き固まったが、一方の私といえば突然の大きな音に驚きこそすれ「(コイツ、バカだったか)」と相手に対する認識を下方修正して、言った。
「大声出さないでくれますか? 他のお客さんもいるんですよ?」

319 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/01(木) 21:58:12.68 ID:S4Jn+cGo0

そのややあと、夕食&パレード観覧のため、とあるレストランのテラス席にて。
男性陣が食事の注文と引き取りの間、女性陣が場所取りをしていたときに、
発案者が、私に頭を下げた。
「キユさん、ごめんッ」
私が気付いていたことに気付いた故の謝罪だった。
「いいーえー」
私は笑って手を振った。
私としては、ネズミー自体は最高だし、メンツとバカやれて楽しいし、自衛はできてるし、ヤツがボロったために今後はないだろうし、メンツに「あいつなんかちょっと?」と思ってもらえただけ充分(そして実際こっから結構イロイロやらかし始めて界隈から警戒すらされる)だもの。

料理を食べながらのテラス席から見たイルミネーションパレードは、素晴らしかった。
やや遠目だが、変に見切れや途切れもなく、しっかりと眺められた。

320 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/01(木) 21:58:53.59 ID:S4Jn+cGo0

そうしてお開きになり、シャトルバスで最寄り路線駅まで乗り、家の最寄り駅まで電車で揺られている中。

なんだか珍しく申し訳なさそうな気配を滲ませているしだらに、どこか狼狽しているオニ(鬼門丑寅からの連想ゲームで生まれた牛角虎パンというキャラ化された『鬼』ではなく、原義の『隠』に近い元・死霊への便宜上呼称)。
一体なんだと思ったら、しだら。

『いや・・・ただちょっと、子ども見たいなぁって』
・・・・・・ほぅ。
つまりお前も一枚以上は噛んでると。
『家持ちで親いない(向こうは両親が他界してマンション持ち)し、収入も貯金もあるみたいで・・・何かあれば俺がさくっと殺せば困らないだろ?』
家あって金あって親がいないなら、確かに結婚対象として良物件ではある。
間違っていない、その認識は、確かに間違っていない。

が、

「( そ れ で も 地 雷 人 間 と な ん て 論 外 が 過 ぎ る ん だ よ )」
怒り心頭、怒髪天を突くレベル。

しだらはいつの間にか正座をしてブレイクよろしくな全身硬直で微動だにせず、
オニは土下座をして『ごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさいごめんなさい』と壊れたスピーカーのように繰り返す。

321 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/01(木) 21:59:50.79 ID:S4Jn+cGo0

しかし、一度閾値を超えた怒りは、そう簡単に収まるワケもなく。

「(しかも『いざとなったら殺すからいい』だぁ? 倫理以前に手段が安直過ぎんだよ!!ァあ!?)」
背からの怒りが腹に溜まり口から放射熱線を吐き出せたような気さえした。
「(大方、墓守が欲しいク祖霊どもに吹き込まれて上手い具合に乗せられたってのもあるんだろ。だから祖霊信仰が廃れていくんだろ、クソ老害共!! 夫が死んでくれたら妻は元の家に子と財を持って戻るからなァ!!テメーら自身じゃ何もできないのにテメー都合の利益のために子孫を引っかきマワすくらいなら何もせず大人しく死んでろ!ジブンの手を汚すことすら出来ない卑怯者どもめ!!)」
恐らくリアルで肩で息をしていたと思ふ。23時を回って他に乗客がいなくて良かった。

ある程度にキレ散らかしてくると多少は冷静になって、アタマに浮かんでくるのは今後のこと。
アレが多少なりとも懐疑的な人間だということは、少なくともあのメンツには知られたと思う。
だが、ソレでアレの行動が終わるとも思えない。あのテは自身の独善性に無自覚が過ぎて悪気が無いからいっそ邪悪。不味いことをしているとわからないまま続けてクる可能性が濃厚だった。

ならば、
「(お前が欲しいのはソウイウ相手だから、別にソレがアタシじゃなくてもいいんだろ!!?)」
地雷人間の『予定』に干渉して、
同じ仲間内の中でも地雷人間(女)へと気が傾くようにと叩き書いた。
「(アタシはお優しいからねぇ、書き換えてやる以上キチンと『幸せ』にさせてやるよ!ソレで『幸せ』になれたらアタシへの干渉もなくなるもんなァ!!)」
先ほどの心頭した怒りでエネルギーは有り余っていたので、逆にそのエネルギーを消費させきりたくて、実行。
「(ふぅ、スッキリした)」
晴れ晴れとした気分で電車を降りて、真っ直ぐ家に帰った。
地雷人間のことは、一旦もうどうでもよくなっていた。

322 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/01(木) 22:02:22.51 ID:S4Jn+cGo0

そして前述したようにソイツはイロイロやらかして仲間内の多くから薄皮一枚レベルの付き合いをされるのだが、ネズミーから一年ほど経過したあとで、その地雷人間(男)は地雷人間(女)は結婚して、知人伝いでラブラブ()が続いているらしい。
なお、私がやったのは、自らの気を休めるためのおまじないでしかなく、そもそもどんなにコーラの看板を打ち出そうがコーラに興味が無ければ手にとられないのと同じように、その相手に興味がなかったらナニも起こらないまま終わるのであって。つまり結局は『似た者同士』で引かれ合って『割れ鍋に綴じ蓋』だったと。

だったら最初からソッチに行って、アタシにソウイウ気を持つなよな、と、思ってる。



――――

323 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/10(土) 08:07:17.60 ID:d59qHuKxs

クラウドを使っているためか、会社のサーバーにアクセスするにはパソ起動から時間がかかり、そんなヒマ時間でネットを開くのだが、
近々都会に出るためタカノに寄ろうとフルーツパーラーのサイトにアクセスしたら、

〜おかげさまでタカノフルーツパーラー設立95周年〜
〜マスクメロンと桃とスイカのパフェ〜

掲載画像を見た瞬間、
『「(ありがとうございます!!)」』

ひとりと一柱の画面越し額打ち平伏が見事にキマった瞬間だった。

324 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/15(木) 22:01:08.43 ID:4yrhFfCy0

大神明神は寿司が好きである。押し寿司も江戸前鮨も。

同柱にとって寿司と言えば『なれ寿司』のため、酢を纏わせた銀シャリを用いて海の幸に山の幸をふんだんにあしらって見目も華やかなソレは魅力的、らしい。
年末の三輪旅行の帰りに乗り継ぎ駅である京都で駅弁を迷っていたら箱寿司を薦めてきて、買って食べたらわかり易くテンションを上げるぐらいには。確かに見目もさることながら、椎茸の煮しめや蓮根を米でサンドさせて飽きの来ないソレは京都の地ビールにも合って美味しかった。
閑話休題。

通勤に使う駅前にテイクアウト専門の寿司屋があるのだが、そこで買うだけでもテンションを上げてくる。
だが、そのためだけに寿司を買って帰るということなどあるわけもなく、
私の気分と財布状況とラインナップと割引シールで決めている。

そしてつい先日のこと。
その寿司屋にてコハダ四カンのパックに半額のシールが張られていたんだ。

それを見て思わず買おうとしたが、
冷蔵庫に食べられるものがまだあるし、何よりいい加減に店員から「あ、割引しか買ねーオンナだ」とかカオを覚えられそうだから、離れたんだ。

そしたら。

『・・・・・・買わぬのか・・・・・・?』
やめろやめろやめろやめろ、そのショボンと明らかに期待を外されたオーラを纏ってガチで肩を落とすなんてやめろやめろ卑怯だぞ・・・!!

『“はんがく”なのだぞ・・・?』
そんなコトバを覚えないでくれおれの日常生活水準が他の連中に知られたら結構恥ずい上に本気で心配されてナニされるかわからないつかフツーに恥ずい!!

『・・・・・・。』
やめろやめろそのショボン圧をおれのミリレベルの良心に刺さるからこれならスキンが剥がれての荒魂のほうがまだマシいやどっちも嫌だ!!!


「(ぁああアアアアあああァあアアああァあああ!!ホントもう!おれのお人好しさに感謝しろよ!)」

と、結局は折れてリターンし半額コハダ寿司を購入したんだ。


寿司はフツーに美味しかったです。大神明神もご満悦で。

ただちょっと塩辛かったのは気のせいかな。
雨でも降ってきたのかな???


――――

325 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/15(木) 22:39:31.16 ID:4yrhFfCy0

いつか「(ここでの)大神明神について」を書くつもりではいますが、
いつになるかわからないので先にコレだけ。

友人と食べに行ったハイソな通りにある自然食スィーツ店のレジ上の神棚に祀られていただけの『大神神社』の札越しから、『ソレ』を感知して“しまった”
しだらどころか所謂『サ神』(コレもいつか)すらも上回る『ソレ』に、視られ「見つかって“しまった”」恐怖は「(死ねば何も感じずラクになれるんじゃ、)」とナチュラルに思いつけるレベル。
カラダの震えは退店後も十数分続き、収まったとき分霊か神気の名残り(どちらもアメーバやスライムが千切れるイメージでおk)か或いは、がスキンを纏って現在に至る。

でも、スィーツはきちんと注文してきっちり食べた。
さくさくミルフィーユも友人からの味見で頂いた甘酒プリンも美味しかった。

326 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/16(金) 00:02:20.66 ID:ImAWmC5V0

正月飾りの話


去年の末に大神神社旅行に行ってたため、31日は旅行の洗濯以外大して何もしないまま正月を迎えようとしていた。
とはいえ掃除は普段からちょいちょいちゃんとしているし、正月初日は姉夫婦一家で過ごすため正月セットらしいものを準備する必要はない。

準備しておくモノといえば、しだらが投獄されていた神社の札の後ろに回した屠蘇散を住んでいる地域の地酒に漬け込ませておいたり、年越しソバでしだらが前に食べてみたい云ってた鴨出汁ソバのカップ麺を買ってくるか、そのくらい。

そして、カップソバを買いに行くべくスーパーへ愛車を走らせ、カップ麺と付け合せの菜花、そして牛乳二本と納豆をカゴに入れて、いざレジへ、
向かおうとした矢先にしだらがナニかに興味を示したので、ナンだと思って同じ方向へカオをやったら生花コーナーにあった若松。

今回正月飾りを買うつもりは、正直言うとなかった。しだらの歳神化(参照『なんか笑える霊体験31』の754〜759)のことがあるとしても、一夜飾りなんてぜったい気にしないだろうとわかっていても、今更このタイミングで買って飾ってもなぁ、何より分別廃棄が結構面倒だ、という思いがあって候補から外していたんだ。

けども欲しそうな気配を滲ませていて、更に姉には土産で大神神社謹製の正月飾りを買った負い目もあり、
「(今は荷物が結構あるから、別のスーパーで水買うときにソコであったら買うわよ)」と伝え、会計を済ませて一旦帰宅し荷物を置いて、別のスーパーへと向かった。

そして、スーパー入り口のすぐ左に、それはあった。
さすが年末。ちくせう。

若松を二本購入し、玄関先にガムテで一本と一本を貼り付けて正月飾り完了。しだらも満悦。

そうして正月をだらだらと過ごし、仕事も始まって七日の夜のこと。

もういいだろうと未だ青々としている若松を外して、ふと気付く。
「(この正月飾り『処分』がメチャクチャ楽だ!!!)」
脳死『燃えるゴミ』択一。

突き刺さるトゲが痛い程度で、とても簡単でした。


――――

327 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/16(金) 00:16:33.48 ID:ImAWmC5V0

オマケ

それは父が亡くなった後でまだ肉親と暮らしていたとある正月のこと。
その年はデパートで売られていた国産ワラを編まれて作られた、正月飾りだった。

そして正月三が日のどの晩で、夢を見た。

闇の中で、藁で編まれた細い縄に更に藁を垂らたものを腰と腕と胸に巻き、両手に燃え盛る松明らしきモノを持って、わたしにはわからないナニかに対峙しながら舞っている、しだら。
松明の炎が藁に燃え移って身を焼かれる危険を冒してでも、乾いた藁を身に纏い炎を手に舞い続ける。

その光景を茫洋と眺めて、意識が再び沈み込むのを感じながら思ったことは、
「(昔こんな落ちものパズルゲームのCMあったよなー・・・『灼熱のッファイヤーダンスッ』って兄ちゃんたちが炎ダンスしながら足の生えたタラらしき魚を中心に据えてるアレ)」

あと、藁で作られたモノが神聖視されるのは、活性炭よろしくな多孔質作用で色んなモノの吸着→焼却処分できるからかなー、なんてのも。

ソレを追い返せなかったら、多分しだらはジブンの身にソレを吸わせて自らの其のカラダを焼き切らせただろうから。


――――

328 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/22(木) 16:05:59.72 ID:S9n0L4uo0

しだらはプリンが好きである。しだらに限らず、少なくとも私の知っている連中はだいたい。

卵、乳汁、砂糖。
かつての『贅』を凝縮した夢のようなスィーツだから、らしい。

数年ほど前のこと。
テレビを流し観していたら、スィーツ特集としてプリンが特集されていた。

ソレを観ていたのか、しだらが『なぁ、これ食ってみたい』と云ってきた。
私は「(今から外出てコンビニ行くのめんどいんだけど)」と返した。

そしたら『お前、これ作れるんだろ?だったら作ってくれよ』と。
どこかwktkした様相で。


私はなんともビミョーな胸中になる。
私がプリンを作っていたのは、東日本震災時に福島の山の現地でコンスタントに入手できるマトモな食材が卵(当時価格Lサイズ一パック10個入り税抜き100円)ぐらいしかなかったからだ。乳成分はキロ単位で持っていた脱脂粉乳を水で溶かしたもの。
ソレらをマグカップに入れてレンチンした「口に入れられる温かいモノならなんでもいい」雑すぎるモノ。世辞にも美味いとは言えない。

だが、リクエストを貰ったからには作ってやろうじゃないかと。

私はマグカップを先に棚から出し、続いて冷蔵庫を開けて卵一個と牛乳を取り出す。
卵を割ってマグカップの中へ入れ、牛乳をマグカップの半分ぐらいまで注ぎ入れた。
そして、マグカップ内でよくかき混ぜ、レンジに掛ける。600wで先ずは一分。その後は様子を見ながら、爆発しないのを確認しながら。
そして卵の凝固作用でプルプルになったそこに粉末黒砂糖を掛けて、スプーンを挿して熱い状態のまましだらに「(はいよ)」と渡した。

しだらは嬉々として向こう側越しでの受け取りをして、スプーンで掬って一口ぱくり。


そしたら、
『・・・・・・・・ま、まぁ、これはこれで、悪くは、ねえんじゃ、ねえの、か? 不味くはない、不味くはないぞ。でも、まぁ、うん、不味くは、ないな』

普段傍若無人なヤツが胡乱な目でフォローになり切れていないフォローをしてくる。

フツーに『不味い』と言われるより、よっぽど精神にぐっさり刺さりましたとも。
ええ。


――――

329 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/22(木) 17:04:32.16 ID:S9n0L4uo0

しだらは水菓子、もとい果物が好きである。
農業や運送技術の発達には、ヤツに限らず連中が美味いもの食いたさにウラで暗躍してたんじゃないかと勘繰りたいレベルで。

数年前に父が入院し、その見舞い品としてお高そうな洋ナシのセットが仕事関係者から贈られてきたときのこと。

ヤツはソレに気付くと見るからあからさまにテンションをだだ上げし、いつ剥くのか食べさせてくれるのかを肩つかみ揺すりレベルで訊いていた。
その様相に私は投げ遣りな気分になりながら「(アタシの一存じゃムリだって)」とだけ返した。そのとき、どこか涙目だったのは気のせいだったと思いたい。

それから少し日数が経過した夜のこと。
母が「折角だから果物みんなで食べようか」と提案した。

しだら、わかりやすくテンション上げる。

母の言葉に姉が皿と果物ナイフを準備し、剥き始めた。
個室内に広がる洋ナシの強い芳香。それはとても芳しく、しだらは更に色めき立つ。

が、洋ナシの芳香はあまりに強すぎた。

姉「あ、コレ、ダメになってる」

皮の内側は、茶色のぐずった果肉が全体の半分以上を占めており、とても食べられる状態ではなかった。
その一個に限らず、他も。

贈答品の果実は“食べ頃”を詰め合わせているので、貰ったらASAPで食べなければいけなかったのだ。

そして“食べられない”と知った、しだら。

『おれの洋ナシが・・・・・・』

わかり易くカオから色を失い、
続いてふらりとその体が力を失ったかと思えば、その場に両脚から崩れ落ちて両手を地に着けた。

『おれの・・・・・・・』

そして体を小刻みに震わせ続け、しばしその体勢から動けずにいた。

私はヤツを尻目にもせず、フツーに生ゴミをまとめ、ヤツを置き去りにして汚れたナイフと皿を洗いに行った。

330 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/22(木) 17:05:14.88 ID:S9n0L4uo0


それから二日後ぐらいのこと。
求職者支援訓練の帰りがけ、駅構内にあるお高めの果物屋に寄って、洋ナシを二つ購入した。適度に芳香のする、適度に食べ頃なものを。

そして帰宅すべく電車に乗ったのだが、

ナ ニ も 云 っ て ね ぇ の に ヤ ツ が 気 配 強 め て 断 り も 無 し に 洋 ナ シ 一 つ を 持 ち 去 る(写し取る) と 嬉 々 と し て 掲 げ て ど っ か 消 え や が っ た 。

確かに一つはお前のために買ったものだが、アタシなんんんも云ってないんですけどぉ???
ソレをさもアタリマエに持っていくって???

n度目の殺意を電車内で覚えつつ、私はフツーに帰った。

にしてもそのときの笑顔、
ヤツは喜怒哀楽が無駄に豊かだが、十年近い今でもアレを上回るのはない状態。
それほどまでに、喜色以外に何もない表情だった。

331 :739 ◆Al9ki804zA:2021/07/22(木) 17:06:30.30 ID:S9n0L4uo0


余談

この一年後ぐらいに愛知へ旅行しに行ったときのこと。
最終日に友人婦と茶を飲みに行き、途中から迎えに友人夫が来て。

友人夫「そういえば、キユさん果物好きだよね? コレいる?」
と、車の後部座席を指した。

そこには一玉800円はしそうな立派すぎる洋ナシ(ル・レクチェ)が9玉ほど。

友人夫「知り合いが農家で、たくさん貰ったんだ。荷物になっても平気なら持っていって欲しいな」


潰さぬよう最新の注意を払って、全部持ち帰り、
そして、よく洗って皮ごと食べました。

最高に美味しかったが、それ以来、自ら進んで洋ナシを選んで食べていません。
流石に一気に9玉は食傷気味にもなりましたわ。


――――



掲示板に戻る 全部 前100 次100 最新50
名前: E-mail (省略可) :
画像: