怪談:妖しい物の話と研究


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【全米が】なんか笑える霊体験【テラワロス】外伝9
1 :名無しの霊体験:2016/09/30(金) 04:01:11.02 ID:iNR5xsKI0
投稿したいけど、笑えないかも知れない
それどころか怖いかもしれない

霊にまつわる話、不思議な話なら
こちらへ投稿してみて下さい。

まとめサイトにも収録されます。

まとめサイト
http://wararei.yakumotatu.com/

前スレ
【全米が】なんか笑える霊体験【テラワロス】外伝8
http://bbs.yakumotatu.com/test/read.cgi/wararei/1413599813/

402 :739 ◆Al9ki804zA:2023/03/05(日) 20:26:53.25 ID:dyRvwvMk0

そう、木札一枚で“神が存在する”小規模神社相応の気配を醸し出していたのだ。いくら祈祷されてきちんと祀られているからとはいえ、類似例な猿田彦カフェはここよりもしっかりと神棚を設えた上で札が祀られているのに、一般的な『神棚感』で終了している(とはいえ周辺に構えてて何も考えずに歩いていると吸い寄せられることしょっちゅう)のに。
「(え、ちょっと待って、いくら祈祷しているからって、木札自体は所詮、量産な木の札よね? その量産品でしかない物から直な神気が出ているってどういう、)」


思考は、そこで止んだ。否、止んでいた、のだ。

403 :739 ◆Al9ki804zA:2023/03/05(日) 20:29:18.06 ID:dyRvwvMk0


「(…………?)」

再び思考が戻っていたときには、身体の芯が震えだしていた。どうやら反射的に思考に割いていたリソースを身体の神経に回していたのだと、このとき知る。もし、この反射行動がなければ、私は失神して倒れこんでしまい、店の床の上で全身を痙攣させていたことだろうと思う。
そして、この現象がなんなのかは、知っていた。強すぎる神気にあてられた際に起きる、身体からのサイン、謂わば霊障ならぬ『神障』だ。
それがそうだとはわかった、が、パニックにもなってくれない思考は混乱の代わりに『何故』ばかりを生み出す。身体がこんな状態になったのは、ここより更に数年前の所謂サ神以来であり、サ神より遡るならば、私に耐性が付く前のしだらぐらいだ。
しだら耐性が付く前はヤツの気配を感知するたびこんな状態だったな、などと懐かしさ皆無なことを思い出しつつ、どちらも“ニンゲンがソレを『神』とラベリングする前から既に地上で我のあった存在”だと思い至る、が、腑に落ちないのはソレだけで何故ここまで身体が震えなければならないのか。ガッチガチの土着神を感知するだけならば、こうまではならない。
となると、あとは、

404 :739 ◆Al9ki804zA:2023/03/05(日) 20:31:27.83 ID:dyRvwvMk0

「…………!!!」
ソレに思い当たった瞬間、今度は神気からではなく、自ら覚えた恐怖で身体が一層に震えそうになり、無理やり抑え込んだ。並列思考で表面上は友人と談笑し続けているジブンが本当に偉い。
どんなに力が圧倒的でも、感知するだけならば身体は震えまではしない。グリズリーやティラノサウルスを見かけたところで、向こうがコッチに気付いていないならば多少の恐怖はあっても背景の一部でしかないのだから。
しかし、その『背景』でしかなかった強大な相手が、コチラの存在に気付いてしまえばどうだろうか。それと同じだ。向こうにその気がなくとも、ちょっとした手出しでコチラはあっさり死んでしまう。そんな絶望的な力量差のある相手が、コチラの存在に気づき、あまつさえ近づいて来たならば。更に、その相手が加減皆無なナチュラル覇王色を纏ったまま干渉してきたならば。

そう、つまり、
ソ レ そ の も の が 神 札 を 介 し て 私 を 目 印 に コ チ ラ 側 へ 這 い ず り 出 よ う と し て い る の だ 。

405 :739 ◆Al9ki804zA:2023/03/05(日) 20:33:02.57 ID:dyRvwvMk0

たといそれが悪意も悪気も害意もない行動だとしても、祀られている正当できちんとした神であっても、旧い土着神の気配がコチラを目指して蠢いているなど、恐怖でしかない。

運ばれてきたスィーツを食べながら、お茶の粉で咽て「食べ辛いwけど美味いwww」と草を生やしながら食べつつ、友人が食べきれなかった甘酒スィーツを腹にスィープし、しばし食休みをした後で退店した。料金を支払う際に再び木札を見たが、もうそこからは神気も何も感知しなかった。用を、済ませてしまったからだ。その札を介して向こう側にあったナマの神気は、私にまとわりついている。
外を歩き、私は身体の芯の震えを少しずつ外に出しながら、友人に話した。
「流石に店の中で話すのは憚ったけど……私、あの木札の神に目ェ付けられていた。身体が、やっと震えてきた」
あの気配は、私の周辺でわだかまったままだった。友人にそういった霊感が皆無だったのが、幸いだ。これが友人の霊感があるという妹のほうだったらどんな反応をしただろうか。……いや、恐らく反応しないだろう。アレらと悪霊だのなんだのは、同じ不可視光線という括りでも、赤外線と紫外線ほどに違うものだ(少なくとも私はそう思っている)。幽霊や怨念系に感知が強くても、アレらの感知まで強いとは限らないし、もし両方わかってしまったらそれこそ悲劇でしかない。
友人は私に気遣って「どこかで休む?」と訊いてきたが、さっきの今で再び別の店に入るのも気が滅入ったし、何よりまとわりついたままの神気から少しでも意識を逸らせたかったから、このまま散策で、と言った。

406 :739 ◆Al9ki804zA:2023/03/05(日) 20:34:56.12 ID:dyRvwvMk0

そうして周辺を歩いて雑貨店やら家具屋やらを見て回りながらも、神気は一向に離れる気配も薄らぐ気配も、無かった。
私自身もだいぶ落ち着いてきたのと、いい加減にその気配に慣れてきたので、
「(んでコレ離れねぇんだ??? もうコッチ側に出てこれて終わったはずだろ???)」
と苛立ちすら覚え始めた頃に、ふとわだかまっていた気配が急に収束して、再構築をし始めた。
「(???)」
全くの不測の事態に友人と話しながらもわけのわからない事態に少し混乱していた、ら、

――のだーーーー!!

私は、人目が無かったら壁に頭を打ち付けて自らの頭蓋骨をかち割っていたことと思う。

収束して再構築が完了したソレは、あの時の圧をそのままに、第五人格のハスターのスキンを纏っていたのだから。

「(はぁああああああぁあああぁああ!!!!???)」
そう店内で声をあげなかった私は、本当に褒め称えられて然るべきだと思う。
「(いやいやいや!!?確かに元設定は恐怖の化身だとかなんちゃらかんちゃらあったけど!!!?山の畏怖というイミだったら間違ってはないけど!!!ど!!!??だったらなんなのその『のだーーー!!』ってのわ!!ファンアートあるあるのだ幼女ハスターで思いっきりフレンドリー感が丸出しっていうか土着神の圧まんまにソレって色んなイミでめちゃくちゃキツいしアタシそもそもハスター教じゃないからソッチ方面での嬉しさが皆無すぎるんだけど!!!!?)」
後に現地旅行で更に思い知ったことだが、大神神社の御神体たる三輪山自体もニンゲンに友好的で地元民だいすきみんなだいすき、な、感じで、三輪山の登拝が一般民にも解禁されるようになって一番喜んだのは他でもない本山なんじゃないのか、と思うレベルである。もし「選ばれないと登れない」という与太話を真に受けるのであれば、単純にあの神の圧()を変に受けてそのヒトのナニかが「(ムリ、ない)」と無意識に拒絶したからだろうと思う。それはそうとしてお清めと称して勝手に山で酒を振りまくヤツは個人的に親指を下に向けてやりたい。付近草木と土壌生物に土下座して謝れ。

そんな圧倒的力に畏怖、そしてフレンドリー()さという綯い交ぜっぷりでハスタースキンを纏ったのだろうが、もし私が第五人格を知らなかったらナニを纏っていたのかという疑問が思い浮かぶも不毛なナンセンスで、私は、考えることをやめた。

407 :739 ◆Al9ki804zA:2023/03/05(日) 20:37:47.25 ID:dyRvwvMk0

神気にあてられた疲労感を上回る疲労感に襲われながらも、表面上は友人と談話して、時間になったので解散。

帰りの電車内で、うきうきるんるん音符マークまで飛ばすソレとは正反対に、私は新たな『神』を抱えたことに、ただただただ重くなっていくアタマを抱えるしか、なかった。


なお、
「そもそも、その店にしだらも興味を示したんだろ?ソイツその時どうしてた?」と思われたかもしれない方へ。
あの店に入ってからは(私がそれどころじゃなかったせいもあるだろうが)ヤツの気配が微塵もせず、這いずり出るときに干渉もナニもしてこなかった、ことは言っておく。
私自身ヤツに対してその件を問い質してみたい気持ちはあったが、
翌日には何事も無かったかのようにソレと、同じ“山”系由来だとしても、アタリマエのように和気藹々とやりとりしているヤツをみて、
「(……訊いても絶対に無駄に終わるな)」と、悟らざるを得なくなったんだ。



――――

408 :義妹と御狐様:2023/03/11(土) 02:34:51.27 ID:y5pOhdSVs
お久しぶりです。
覚えていてくれている方がいるのか不安ですが、義妹と御狐様の義兄です。
気付けば最後の投稿から7年もの月日が過ぎていました。
色々な事がありましたが、義実家含め皆元気に過ごしています。
久しぶりのご挨拶として、ヾ(*´∀`*)ノに戻った後の子狐様のお話をこっそり投下。

義妹夫婦が結婚して1年程過ぎた頃、近所に引っ越して来た夫婦がいた。
近所とは言っても挨拶回りするには距離があるし、正直気軽に引っ越しの挨拶を出来るような門構えのお宅ではない義実家。
それでも、義実家にはご挨拶してた方が良いと、後日その夫婦のお隣に住む奥さんが付き添いやって来た。
義妹夫婦と義父はその時一緒に外出していたので、義母が対応。
折角なのでお茶でもどうぞと、奥さんと夫婦を家に上げた。
お茶をしながら、これからよろしくと当たり障りのない会話をしていた所で義妹夫婦と義父帰宅。
親衛隊から引っ越しの挨拶をしに客が来ていると報告を受け、三人も挨拶をしに行こうと応接室に向かった。
ノックをしてドアを開けた瞬間。

(゚Д゚)

な、顔をして子狐様硬直。
その後。

やーだー!!臭い人いやー!!。゚(゚´Д`゚)゚。

と、叫びながら庭に飛び出した。
その様子がはっきりと分かる義実家の四名は一瞬笑顔のままで固まったらしいが、気を取り直してその夫婦と付き添いの奥さんに挨拶。
その間も。

もー!臭い人やだー!!あの女の人すっごく臭いー!!。゚(゚´Д`゚)゚。

広い庭をびよんびよん飛び跳ねながら、子狐様は叫んでいたらしい。

409 :義妹と御狐様:2023/03/11(土) 02:35:49.48 ID:y5pOhdSVs
なんか色々察した義実家の面々は、相手に失礼にならないように程良い所で切り上げて三人を見送った。
その後リビングに移動して、庭で相変わらず叫び飛び跳ねている子狐様を詳しい事を聞こうと義妹が呼び寄せた。

義妹「子狐様、もう大丈夫だから。落ち着いて」
子狐様「義妹ちゃーん!あの女の人すっごく臭かった!!(´;ω;`)」
義妹「そっかー応接室だから結界あって直前まで気付けなかったから吃驚したねー」
子狐様「人のモノ盗んだり!自分がした悪い事を人のせいにしたり!そういう事いっぱいしてるから、あの女の人すっごく臭かった!!臭い人きらーい!!もうお家に入れちゃダメ!!」

と、子狐様は暫くの間٩(◦`꒳´◦)۶ オコダヨ!な状態だったらしい。

410 :義妹と御狐様:2023/03/11(土) 02:40:23.87 ID:y5pOhdSVs
まぁ、そう言う人は確かに世の中にそれなりにいるし、子狐様はそう言うのとは真逆な存在だから嫌がるのは仕方ないのかもしれないが、妙に過剰反応する事が義実家の面々が不思議に思ってると。

(*´・ω・)<赤ちゃんも臭い人嫌だよねー(義妹のお腹に向かって)

と、その日最大の爆弾をあっさりと投下してくれたらしい。
後日、義妹夫婦が病院に行った所、妊娠初期も初期で、この時期でよく気付けましたねと言われたそうだ。

本当に久々の書込みで変な所いっぱいあると思うけど、許してね!!

411 :義妹と御狐様:2023/04/02(日) 16:38:57.86 ID:wLYwqxwFs
こんにちは、義兄です。
当時使用していたPCが随分前にご臨終されて、保存していたファイルも一緒に昇天されました。
音声データは無事だったので、現在少しずつ文字起こししています。
音声データは7年前の物がほとんどなので時間軸がおかしいかもしれませんが、あまり気にせずでよろしくお願いします。

412 :義妹と御狐様:2023/04/02(日) 16:40:14.96 ID:wLYwqxwFs
義母曰く、本当の意味で零感の人間は存在しないらしい。
あくまで例えの話だけど、大多数の人は霊的なモノを視える眼鏡を掛けて生まれてくるので最初はみんな視える人だけど、成長するに従って眼鏡の度が合わなくなって無意識に外したり、何かの拍子で眼鏡がズレてそのままになっているので視えなくなるそうだ。
霊感が強い人と言うのは、眼鏡を正しい位置で掛けた状態で成長した人の事を言うらしい。
よく、霊感が強い人と一緒にいると霊が視えるようになるとか、なったと言う話があるけど、それは眼鏡の存在を思い出して、眼鏡を再び正しい位置で掛けれるようになったかららしい。

413 :義妹と御狐様:2023/04/02(日) 16:41:05.17 ID:wLYwqxwFs
大多数は眼鏡だけど、少数派の義母や義妹のような人は、目そのものが霊的なモノが見える作りになっているので、視力の衰えで視る力が弱くなる事はあるけど、基本的にずっと視えたままだそうだ。
ちなみに、俺も眼鏡は持ってるけど、本格登山用のでっかいリュックの奥底に仕舞い込み、その上から色んな物を詰め込んだ状態なので何かの拍子で眼鏡が正しい位置に戻ったり、眼鏡の存在を思い出しても簡単には掛けられない状態。
以前、義実家の面々に会わせて貰えた時は、義母がリュックの中身を全部取り出して、フレームが歪みレンズにヒビが入った眼鏡を何とか一時的に修復して使えるようにしてくれたっぽい。
その後、俺の眼鏡は自動的にリュックの奥底に戻ってしまったようだけど!!

414 :義妹と御狐様:2023/04/02(日) 16:41:45.21 ID:wLYwqxwFs
で、長い前置きになったけど、義妹旦那君が実は眼鏡じゃなくて裸眼で視える人だった。
以前、昔はもっと視えてたけど、今はあまり視えなくなったと言う話を聞いていたけど、ニュアンスが違ってたらしい。
今は(サングラスを掛けているような状態なので)あまり視えなくなった、が正解だった。
なんでわざわざサングラス掛けていたかと言うと、負荷を掛けて修行をしていたっぽい。
美蛇の変態襲撃事件の時に、火炎放射器(に相当する物)を使用出来たのも修行のおかげらしい。

415 :義妹と御狐様:2023/04/02(日) 16:42:35.02 ID:wLYwqxwFs
理由としては、義実家に婿入りするのに最低限何かあった時に自衛出来なければ、嫁(義妹)に守って貰う事になるし、そもそも実家(神社)から許可されないからだった。
小学生で人生決めた旦那君、無事に初志貫徹して今では可愛い三人姉妹のお父さんです。

次に投下出来る時は、義妹の懐妊でハイテンションになった親衛隊の話が出来るように文字起こししたい!

416 :739 ◆Al9ki804zA:2023/06/25(日) 14:30:56.97 ID:zTTpWEge0

『「悪魔に理由を与えると尻の毛まで毟り取らされる」という話』


それは二年ほど前の神在祭期間中と、終了後のことだった。

私は来たる北海道旅行を控えた興奮を、家までの往復チャリ爆走することで発散させていた。
そんな帰路の折、私は不意にジブンの周囲に狐塚の気配を覚えた。ジブンが塚の中心で、その周囲を狐の石像が取り囲む、そんな様相。
しかし、その狐像達からは悪意も敵意も害意も無かったため、大したことないと深く気に留めることは無かった。そんなことで一々気に留めようものなら私の健全な日常生活は破綻しかしないのだから。たとえ往路では気配は皆無で、復路でのみ気配を頻発に強めている不可解さがあるとしても、だ。
神在祭期間中のためか、しだらや他の神達の気配は皆無。まぁ、三輪明神や弁天さまはともかくも、今回しだらの気配が皆無なのは草ったが。大方、居座りたいのをゴネたところで呼ばれたならば目下な遣使さんに襟首掴まれて連行されるのがオチ。なお、空いた休日の旅行先を悩んでいたら、ヤツは期間中でも居座り確定な神がおわす神社を推してきたほど。この庇護欲オバケが。
そんなこんなで北海道旅行を迎えて終わり(なお『何もない』ワケが無かったのだが、ソレはまた別の機会に。とりあえず往路の飛行機の座席をしれっと変更させていた件についてしだらには「クソが」と思ってる。マジでクソが)、何事もなく出社して土産を配って仕事して帰路に。その時には狐塚の気配は無く、私自身思い出すことも無かった。
買い物して食事作って風呂準備して録画したアニメを観ながらだらだら食いをしてだらだらネットして風呂入って寝て、起きて飯食って準備して出社して仕事して帰る。同じ日常だ。やはり帰路で狐塚の気配も無ければ、思い出すことも無かった。

417 :739 ◆Al9ki804zA:2023/06/25(日) 14:32:50.01 ID:zTTpWEge0

しかし、旅行から帰って三日ほど過ぎた晩のこと。私は就寝後、程なくして寝たまま覚醒した状態に陥った。身体は当然に金縛り状態。意識は自宅空間とは異なる場所へと持って行かれており、眼前にあったのは白木製の一枚板。雰囲気で漠然と、自分は白装束を纏って白木造りの箱にいるのをなんとなく察した。そして、箱の周囲には狐たちの気配がして、それでようやくつい最近まで帰路で狐像達の気配に取り囲まれていたことを思い出す。が、大した感慨は、ない。
分かれた意識で、さてどうしよう、と、思案する。
ぶっちゃけ、眼前に板こそある閉鎖空間だが、その気になればこの程度の金縛りを破って意識を完全覚醒、起床状態に持っていくのは簡単だ。が、休止状態のハードウェアを急激に稼働させる負荷は機械ですら大きいのに、況んや肉体。そして金縛りを破った後の心身疲弊だけでなく、二度寝からの起床し直しによる加算分を考えたら確実性こそ見込めるがコスパが良い行動とも思えなかった。
ならば、このまま棺桶っぽい内部の中でそのまま寝直してしまおう。分かれた意識が完全に閉じれば、この私の分体は自動的に肉体に回収されるだろうし。まぁ、この棺桶っぽい空間は、何やら更に何処ぞの空間へ吸い込まれるように移動しているようなので、其処に到着するまでに完全に寝落ち出来るかは知らんが、考えるのも面倒になっていたので寝落ちしようとした。

すると、収まっていた箱空間からジブンがすり抜け落ちていき、私(の意識分体)は白いお包みの赤ん坊と化して、かつてしだらから意識逃げの際に世話になった餓鬼っぽい相手に大切に抱き留められていた。
「(んな?)」
と思う間もなくその餓鬼っぽいヒトは私を抱えて走っていく。その行き先は、知っていた。私の肉体がある次元に近しい空間だ。
抱き留められていた私は、寝落ちするのも忘れて先程までいただろう白木箱へと意識を向けた。すると、どうやって入り込んだのか疑問に思うのも野暮かもしれないが、私の代わりにしだらがそこに収まっていた。両腕を胸の上で交差させて、目を閉じたしおらしい表情で。
「(お前、そんなタマかよw)」
と軽く草を生やしたら、しだらin白木箱の動きが止まった。どうやら到着したようだった。そこには待っていたらしいナニかがいた。
そしてそのナニは狐たちの気配に囲まれた白木の蓋を開けたようだった。当然、中から出てきたのは、しだら。少なくとも、ニンゲンのオンナでは、ない。

418 :739 ◆Al9ki804zA:2023/06/25(日) 14:33:41.19 ID:zTTpWEge0

しだらは何事も無いかのように箱の中から這い出ると、箱に腰掛けてナニに向かって平然フェイスを向ける。
すると、ナニは一瞬だけ慌てふためいた気配を呈したが、すぐさまに怒りを露わにして罵声ならぬ罵念を喚き散らかす。その矛先はしだら、ではなく運び手であろう狐たち。
負の攻撃情念を、たぶん部下に向けた時点で私のナニに対する興味は失せた。このシーン、多少マシなアタマをしているヤツならば、真っ先に責め立てる先はたぶん部下ではなく、闖入者で侵入者たるしだらである。ソレをしないということは、このナニは少なくともしだらより弱く格下なのだろう。荒魂を幾分か私に埋め込んで相当の弱体化をしているはずのヤツよりも、ずっと。
敵わない、敵いたくもない相手ゆえに、部下の失態にすり替え纏め上げソレを叱責することで自身のお咎めを少しでも減らしてもらおうと画策するサマは、人間社会でもよくあるブラック上役の鑑そのもの。
失せた興味のまま、自然に湧き起こってきた眠気にうとうとしていると、しだらが向こうに何か云っていた。その内容は眠気もあってよくわからなかったが、鬼の首を取ったかのような勝ち誇りの様相。一方の云われたナニは内容に怒り心頭のようだったが、反論の様相は皆無で、出来ない反論で更に怒りを募らせ今にも暴発しそうだった、が、そんなのが出来ていたらハナからしだらに負の攻撃感情を向けることが出来ていたので、ただ必死に抑え込んでいる。
その後もしだらは何か云っていたようだが、眠気がMAXになっていたのと肉体のある次元に近い空間まで到着していたので、程なく分かれた意識分体は再睡眠と同時に肉体に戻っていった。

419 :739 ◆Al9ki804zA:2023/06/25(日) 14:37:48.16 ID:zTTpWEge0

そして次に気付いた時にはフツーにいつもの朝。
なんとはなしに起き上がって、近くにあったしだらの気配に意識を向けると、ヤツは額にかいた汗を手で拭っていて、いかにも『やり切りました』感を表情と共に出していた。心なしか、その気配はツヤッツヤ。
しだらの雰囲気からは、ナニとその関連に対して武力行使したようではない。そうならば多少なりとも殺伐とした雰囲気が醸し出るのだが、今のヤツから滲み出ているのはなんというか、交渉に成功したソレなのだ。

そんな所感をいだきながらも、
「(あの先方がメタメタな状況から交渉成功って何???)」
と、疑問が思い浮かんだのだが、浮かんだと同時にふとあることを思い出した。それは、鉱物の展示販売会で出展側常連の、経歴が強過ぎる女性が話してくれたソレ。

「私前にね、石を検査に寄越した時に、結果が私の想像と余りに違うものだから検査機関に『なんですか?この結果』って訊いたのよ。それで再検査して貰ったらやっぱり私の想像が正しくて初めの結果が間違っててね。だから『おたくのところは一体どうなっているの?』と事情を聞きに行ったのよ。そしたら向こうの方、ちょうど使わなくなった検査機械があるからくれるって言ったの。でも、そういう機械って重いし大きいでしょ?それを言ったら送料も出してくれるって。向こうから言ってくれた厚意は、無碍にしたら失礼よね。せっかく『くれる』って言ってくれたんだし」

この話を思い出したとき、私は内心で思わず天を仰いだ。

恐らく、しだらがナニに対して行なったのは、こういった類いの『交渉()』なのだろう。
先方の非に付け込んで『落とし前』をそれとなく要求。なんともまぁ、キツネに対するタヌキ返し。
非は向こうに100パーあって調査不足(下調べという概念があれば、少なくとも対他神の策を講じる必要性を覚えたはず)等の手落ちっぷりはどうしようもなさ過ぎるが、流石にミクロンレベルの同情は覚える。

そして思ったのが、
「(…………なんだかんだ、荒事だけでサバイブし切れるほど、神のセカイも甘くねーんだなぁ……)」
ニンゲン側に明確な神という発明概念が生まれる前から叩き上げでニンゲンたちをヘルプしてきた存在は、イロイロと違ぇわ。

420 :739 ◆Al9ki804zA:2023/06/25(日) 14:39:09.37 ID:zTTpWEge0



ん?
もし、しだら達が介入しないまま、寝入り切ることもできないまま分体が其処に到着していたらどうするつもりだったんだって?
皆殺し択一ですよ?そんなの。社持ちの神ですら過ぎたやらかしに対して殺害しても特にペナルティが発生しないのは以前の『神を殺した話』の通りだし、仮に今回発生しても私の身の安全最優先&再発防止に務めた行動だと割り切って、ポーズとしてペナルティそのものに一回は殴り掛かるかと。
ああ、
そうなると、ナニどもからしたらしだらは『命の恩神』にも成り得るのか。
そらー、ツヤッツヤになるほどに、相手からいくらでも絞り出させられますわな。


――――――

421 :怖かった話:2023/08/12(土) 13:18:24.41 ID:F9gMl7KS0
この時期になると思い出す(心霊的に)怖かった事
私が14歳の頃、家の裏手にぼんず山って呼ばれてる山があった
家は2階建てで山側の上の方に小窓があったんだけど、2階の自分の部屋でボーっとしてたら
小窓に逆立ちするみたいにベタっとくっついてニヤニヤしてる男の人がいた。

咄嗟に変質者だ!と思ったが小窓の鍵を閉め忘れていたので入ってこられると思い
一階にいた秀子(犬)をつれて家を逃げたが、よく考えみるとなんかおかしい、小窓の上には庇つか突き出した
屋根があるから逆立ちして窓にくっつくには下半身が屋根を突き抜けてなきゃなんない…その時は変質者か泥棒だと
思ってたから秀子を抱っこしたまま家の裏側に回り警察を呼ぶ為に小窓のある方を見たが誰もいない。

ただ秀子がめっちゃ吠える。2階部分を見ながらすげー吠える。
すごく怖かったし、あのニヤニヤ顔が忘れられない。
あの日から私は変なものを見るようになった。

私は自分の精神に異常をきたしたのかと思った(霊感とかないし)
あれ何だったんだろう。

422 :名無しの霊体験:2023/08/17(木) 18:27:18.97 ID:hfFMrDrFs
オチもなければ特に怖くもないなんなら霊的要素すらない最近の話
先日49日を迎えたばーちゃんがいるんだがその葬式の時の話になるけど

通夜が終わって翌日の式までの蝋燭番?みたいなことをするために
通夜が行われた場所の宿泊スペースでばーちゃんが入った棺と
親父と俺で一晩蝋燭の火を見ることになったんだが
夜8時くらいになったあたりで親父が着替えてたらネクタイピンがないという
寝る部屋自体は特に広くもないので二人で探すが見つからず
親父は「まぁ、仕方ないか・・・」といって先に眠ってしまった
俺はしばらくの間この板で話された過去の霊体験のまとめ動画をみながら夜もちょっと更けた辺りで
眠くなってきたので寝ようと思った(実際蝋燭番といってもガチで起きてなくても別にいいらしい
んで、寝る前に1回ばーちゃんの顔を拝んでから寝ようと思って顔部分の蓋を開けると
カツーン
という何かが床に落下した音がした
俺「え?」
と思って音がした床を見回してみるとそこにあったのはネクタイピン
俺はピンと棺を交互に眺めて
俺「ばーちゃんが見つけてくれたんかな?」
と暢気なことを考えて線香の近くにそのピンを置いて就寝

翌朝親父にそのピンを見せてみるとやっぱり親父のネクタイピンだった
以上です、マジで特にオチもなんもなくてすいません



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