はしがきこれから語る怪談や奇談の多くは日本の古い書物に記されている。たとえば「 夜窓鬼談」「仏教百科全書」「古今著聞集」「玉すだれ」「百物語」など。物語の 幾つかはチャイナに起源を持つ物もあるようだ。特に著しい物としては「安芸乃助の夢」が挙げられるが、確かに中国に原話がある。けれども語部はあらゆる場面で拝借したものを脚色して違和感のないように取り入れた・・・。妖艶な物語「雪おんな」は、武蔵国西多摩郡調布の農夫が彼の生まれた村の伝説として語ってくれた。既に日本語で筆記されているのかどうかは知らないが、その特異な信仰はかつて日本のほとんどの地域に確かに存在し、沢山の不思議な話が残されている。「力ばか」の事件は個人的な出来事で、話をした日本人の言葉に従って苗字を変更した他は少しの違いもなく起こったままに書き記した。 L.H. 日本国東京1904年1月20日 |